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クリスマスに心を寄せる時、何を思うかというと。


無原罪の宿りである聖母マリアが イエズスを宿されてからの日々

聖ヨセフの苦悩 －乙女である自分の婚約者が 子を宿していると知った時から、天使の聖ヨセフへの出現の前までの時－

神が 人類の罪を清めるために 贖い主として 神であり人であるイエズスを このうえなく弱い存在（乳児）として送られたこと

神でありながら －むしろ神であるが故に－ 貧しさの中（厩）に生まれたこと

史実として、時の王ヘロデが 当時のその一帯の2才児以下の初子（男の子）を皆殺しにしたこと

人口調査のために ナザレトからベツレヘムに赴き、イエズスが生まれた後 聖家族（ヨセフ・マリア・イエズス）はナザレトの家に戻れず、エジプトに ロバで亡命したこと

聖母に告げられた “あなたの心には 剣が刺し貫かれる”という預言者シメオンの言葉と、
訪問した三賢人からの贈物の一つとして （死者の遺体の保存用である）没薬が渡され、イエズスの受難と死の際に それが使われる暗示

天使が 貧しく社会的に見下げられていただろう羊飼いたちに現れて、生まれたばかりの救い主を訪問する光栄を授けたこと



など


その時に起きた事の 一部始終を知ることは 叶わなくて、
切り貼りのような福音書の その箇所を読みながら、


ぼんやりと 思い巡らしている。



それで、ハッピーバースデイ、ジーザス！ なんていう夫や 他のアメリカ人の言葉を
ゴッド・ブレス・アメリカ！ の言葉と同じくらい いたたまれない思いで耳にして、


人類の救いのために生まれて来てくれて ありがとう ジーザス、とは言えるけど と夫には口にしてしまう。



創造主である神御自身が 被造物である人間のために 人として生まれ、自らを贖罪の生け贄に差し出される



その神秘に 言葉もなく、ただ打たれる。



イエズスが受難の前夜（聖木曜日の夜）、極限の精神的な苦しみの中 園で祈られていた その姿のイメージと、厩の中で 聖母に抱かれて このうえなく清らかな幼子イエズスと 平和に満ち足りていただろう その時のイメージとが、私の中でだぶる。


冬の晴天の寒空の下で。
旅人の不自由さの中で。
人が使うような寝床も無い状態で。
飼い葉桶の中で眠る赤ん坊。


御降誕の不思議は、人の思惑に対して 神の御旨やみはからいが どれほど根本から違っているかを 端的に知らされている気がして、


...私たち人間の、それぞれの人生が抱える 生と死 も 神様のみはからいにお任せしてよいのだ、大丈夫なのだ､


と、なぜかそう思う｡


Ｂｕｏｎ Ｎａｔａｌｅ．（メリー・クリスマス｡）