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優しさ（１）の続きです。



その１０月の嵐については、私は東日本の震災をずっと思っている最中で　文句言っちゃいけない、被災した人たち皆さんもっと辛い生活を強いられ続けてるんだから　このくらい何でもない、と心の中で言いながら過ごしました。



ジョルジャからは　ただの一度も　日本の大地震や津波どうだった　の言葉はありませんでしたし、今もないです。
なぜなら、　彼女はそんな事に一切無関心　　だからです。



でも、ここの小さい町で　皆が現実に　停電で困っていた状況で、　うちは被害なくてよかったわ、あったらお姑さんが大変だったわ　って、


なんですか、それ。



今までのことに輪をかけて　彼女の人間性、疑いましたね。






それでも　普通に接していた訳です。　週一回、ダンススクールで　顔を見ますからね。


でも伊織をみて　にこやかに　元気？　とジョルジャから声を掛けても　伊織が何か自分の事を話そうとすると　もう全然聞かないで、ジャコモはね、と畳みかけてくる訳です。



ところで、昨年夏の間に、彼女の夫の弟夫婦に　DV絡みの問題が出て、弟さんの奥さんイザベルは　あっという間に離婚してしまいました。
ジョルジャは　このイザベルに子育ての助言など　何でもかんでも当てにしていたし、イザベルの子供たち（大学生と高校生）にベビーシッターを頼んだりもしていました。とても親しくしていた訳です。



イザベルが離婚をして、まだ私たちが何も知らない頃　夫のジョンが偶然イザベルを見かけたのですが、彼女は気まずそうに挨拶もそこそこに去ったそうです。


ジョンから聞き、その後人づてに　イザベルの抱えていた家族問題を聞いて、私には彼女の事が心配でした。
強い女性で、仕事も持っていますから　離婚が生活を困窮に、と言う訳ではありませんが、それでもDVは　心の傷が大きいです。




ジョルジャがいつも　あー忙しい、忙しい　とダンススクールでも５分ほどで立ち去るので機会がなかったのですが、
昨年末、クリスマスリサイタルの頃に　彼女もとどまっていたので　思い切って訊ねてみました。



イザベルの事なんだけど。





すると、すごい剣幕で　彼女の事を一方的に　悪く言いだしました。
詳細を聞かなくても　その中で　何が起きたか　ちょっとわかったのですが。

イザベルの下の女の子が　登校拒否を起こして、それを夫のラツィオに知らせずにいた、と。

そんなの非常識よ！　と（私に声を荒げたってしょうがないでしょうに）感情を高ぶらせて　まあ、喋る、喋る、ご自分の主観まみれの意見を...。



でも、私　わかっていました。

ジョルジャ、保身に回ってるでしょ。



つまり、彼女も喋りながら本音をのぞかせたのですが、自分がイザベルに理解を示すと　私は夫と喧嘩になる、冗談じゃないわ、（そうですね。旦那様のご両親とも二世帯住宅で生活してますものね。）という趣旨も言ったのですが。



要は、あなたイザベルを切ったんですね。


ジョルジャの立場なら、（義理の弟のお嫁さんがDVで苦しんでいた、と言う状況で）中立にみんなを思いやって動く事もできたはずなのに。





...　ジョルジャは　どこまでも自分の事中心にしか考えられない人なんですね。
きっと、今までも、今も、これからも、　そんな生き方を続けていくんですね。





その後、今でも同じように週一で顔を合わせますが、

その件以降　私は彼女から距離を置いています。
一見何も変わりません。


でも、ジョルジャに　ジャコモとアリアのことは全然聞きません。


ジョルジャが一度　お喋りする気満々で　私の横に座って来たのですが、つれない態度というのは分かるものなのでしょう、
あれ？　と感じたようで　その後は　あちらからも寄ってこなくなりました。
寄ってこられても、私には苦いだけです。　それに、イザベルとお子さんたちの事が気になるばかりです。




子供時代、学生時代、社会人時代　を経て、それが日本でもイタリアでもフランスでも、私の周りの　友達　と言える人、思える人は　みんな他人の事を思える優しい人たちばかり。



私は恵まれていますね。
そして、そんな優しさをもった人たちを心から尊敬して　友たちに感謝するばかり。




イザベルに　私はジョルジャの側じゃないよって、いつか会えたら言いたいです。
イザベルはとても強い女性ですが、大変だったね、偉かったねって言いたいです。