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May 19, 2008
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カテゴリ:考える日々。。。
皆さん、最近面白い本、読みましたか?

本はダイスキで、かなり読書家の私ですが、
ここ10年くらいでしょうか。
小説を読む楽しさ】からは遠ざかっておりました。

思い返すに、
理想の自分自身と現実の乖離が激しい時ほど、読む本は、
いわゆる Know-How 本や、自己啓発的、心理的、セラピー的な内容のものになるようです・・・。

私が小説を夢中で読んでいた時期は、10代と20代です。

10代は、まだ見ぬ世界(海外とか・・・)に惹かれ
20代は、ストーリーの面白さに惹かれておりました。

その時期というのは、悩みなんてなかったし、
ストレスって何のこと~?という感じでしたね。

最近、また小説を読む気になったのは、私自身にとってはよい兆候です。
ストーリーを追う快感をじっくり味わうココロの余裕ができた、ということ。
おくればせながら
桐野夏生氏にはまっていますスマイル

多くのヒット作のある桐野氏著作の中で、これ!と選んだのは【グロテスク】。
おそらく、97年に実在した「東電OL殺人事件」がベースになっている、というところで興味を惹かれたのだと思います。
当時はずいぶん話題になりましたし、読まれた方も多いかと思います。

この小説には、4人の女性たちが登場します。
語り手のわたし
わたしの妹、世にも稀なる美貌を持つユリコ
Q女子学園の同級生、頭のよいミツル
Q女子学園の同級生、冴えない和恵


4者それぞれの内面の葛藤が
手記や日記、という形で現れますが、誰一人として幸福を手にできない。
その苦しみのもとをたどっていくと
彼女たちの苦しみが、男性社会の中でもたらされたていることに気付きます涙ぽろり

生まれ持っての美を前にしては、必死の努力もまるで歯が立たない。
・・・という苦しみが、切れ味の鋭い刃で裂かれるような筆致で書かれています。

女性の誰もが「こんな女にはなりたくない。共感したくない。でも、わかるんだな・・・」
と、思わずにいられない。えぐり取るような内面描写に圧倒されます。

美貌というものが、これほどまでに力(パワー)を持つものなのだろうか・・・
読み終えて、深いため息が漏れました・・・しょんぼり


東電OL殺人事件】・・・当時39歳の女性が、渋谷区円山町のアパートで絞殺死体で発見されました。この女性、慶応大学経済学部卒、東京電力に勤務する、いわばエリートです。そんな彼女がなぜ殺されたのか・・・。彼女は、昼間はOL、夜は娼婦という二重生活をしていました。


【グロテスク】を読んで、私は【ミスター・グッドバーを探して】という映画のことを思い出しました。この映画でも、似たようなシチュエーションが描かれています。最後に殺された娼婦は、昼間は教師という仕事に従事していました。


いなずま月星
人が堕ちていく時って、アッという間なんだな、と思います。

なぜ、そうなったのか・・・という心の軌跡は、当事者しかわかりません。
当事者にすら、わからない場合の方が多いでしょう。
「なぜ、こんなことをするのか?」わかっていたら、それはやめられるはずですから。
決定的な要因とは、気持ち(感情)が支配するのですよね。

バラ.jpg

何のために生きるのかなぁ

って、思うことありますよね。

空しさ 虚無感 ここにいる無意味さ
・・・などにとらわれて、生きることが面倒くさくなる。

そんな時期が確かにありました。

そうした時期、私の周囲にはお説教してくれる人がいました。
お説教なんか聞きたくもないし、もっともらしい理屈に心は反発するばかり。
この人から言われたくないよ!
って思う人から、そうした声は発せられるので、よけいに反発したくなるのです。

優しくしてほしい
むちゃくちゃ愛されたい
・・・って思う時もそんな時です。


そんな時、振り向いてほしい人からは振り向いてもらえない。

なぜだかわかりますか?

お説教するのは、私自身からの声。
到達したい場所にゆき着くために目標をもつことを課せ

でなければ、自分の達成感や満足はないでしょ?
そんな自分を心底愛せますか?
という内面からの声なのです。

自分自身を心底愛することができたら、あなたを心底愛する人が必ずあらわれます赤ハート

自明の理!!

人生という長い旅は、究極のところ
自分自身を心底愛するために次々と現れるハードルを越えていく道のり
のことなのだと思うのですよね・・・。

グロテスク】から、どんどん筆はすすみ、またもやこんな結論が導かれてしまいましたスマイル
本当に不思議。
指が勝手にキーボードを叩いているのですからねぇ。。。









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Last updated  May 20, 2008 10:37:36 AM
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