イメージコンサルタントが綴る・・・心に美のビタミンシャワー！

考えているその時の精神は、誰のものでもなくNobody。言葉は誰のものでもないけれども、それが表現されるためには、誰かの肉体を借りるしかない、そうして現われてくる言葉こそが、人の心を捉え、伝わってゆく……。大事なのは「誰が」ではなく、誰かによって発せられた「言葉」が、次の時代の人々に引き受けられて、我々の「精神のリレー」が連綿と続いてゆくことである。

（池田晶子記念　『わたくし、つまりＮｏｂｏｄｙ　賞』）より 

上記は、2007年2月末に突然亡くなられた哲学者、池田晶子氏の言葉です。

著書の意思とその業績を記念し、2008年初春、

「特定非営利活動法人　わたくし、つまりNobody」が

「わたくし、つまりNobody 賞」を創設したということです。

私は、この方の文章がとても好きで、ほとんどの著作を拝読しました。

落ち込んでいた時、

先行き不安な時、

どれほどなぐさめられたことでしょう・・・。

書店で「死んでからでも本は出る」と帯に書かれた、彼女の新著を見つけて、早速購入しました。

まだ46歳の若さで逝った池田氏。最期までペンを手放すことはなかったそうです。

この本の後半に、著者にしてはめずらしく『人生相談』なるものが掲載されております。

いつの時代も、悩みというのはそうは変わらないもの。

自分にはいったいどんな才能があるのでしょうか

合う仕事を求めて転職を繰り返しています

これらは自分探しの典型的なパターン。

著者も語っておりますように、

「自分探し」をしている人が、自分を探しても決して見つからないのは道理なのです。

なぜならば・・・

自分がわからないから、「自分に合う何か」や「才能」を知りたいと思う。

わからないのに、自分を探そうとしても見つかるわけがない。

このような論理ですよね

そして、著者からのアドバイスは・・・

一度「自分」なんてものは「ない」と思って生きてみてください。人生きっと変わります。

この方法、わたくしからもおススメです

自分なんていうものは、本当は何ものでもなく、

「ある」と思っていても本当は「ない」のかもしれないのです。

自分を探し続けていると・・・人生が迷いのままに終わってしまうかもしれません。

結局、自分にはこれしかないのだと・・・

そのように悟ったとき、それが「天分」であり「才能」です。

でも、特にそのようなものがないというのも、また「天分」なのです。

その場合は、与えられた目の前のことを一生懸命やること。これもまた、決して簡単なことではありません。

人は、どうしても「自分自身」のためだけに生きようとすると、いつか限界を感じるものかもしれません。

自分がわからない・・・・・と思った時点で、

おそらく「自分にはこれしかない」という天分を持って生まれてこなかったのです。

しかし、それは案外幸福なことかもしれません。

「自分にはこれしかない」という道は、孤独な道ですから・・・・・。

私が個人的におススメしたいのは、

1人でめいっぱい1人の人生を楽しんだ後に2人の人生を楽しむ

道かな。。。

2人で生きる人生は本当に楽しいし、心強いです。

でも、恋愛も１つの才能ですから・・・・・

誰でも「本気でこの人じゃなければダメ」と思う人と出会えるわけではありません。

なので、恋愛しなくても、結婚しなくてもよいのです。

大事なことは、自分自身で選択しているかどうか、ということだけです。

本気で１つ１つ大切に選択し続けていけば、必ず幸せになれます

言葉の重みを教えてくれた池田晶子氏に、心からのご冥福をお祈りいたします・・・