サレッタ「エミリア・ロマーニャ特集」を振り返る その1
ご存知のとおり、サレッタとは「プレミアムイタリアワインを楽しむ会」ですので、エミリア・ロマーニャを特集したこのイベントでカジュアルワインの代表格 ランブルスコを扱うわけには行きません(^^;)「日常性からの逸脱」がこのサレッタの本質であり、究極の目標であります!ランブルスコが良いワインではない、まずいワインである、という意味では全くありませんので、誤解のないように。今回は7アイテムをテイスティングしました。寸評を書いていきます。 【6本~送料無料】テア ビアンコ ルビコーネ 2007 トレ モンティTHEA BIANCO Rubicone IGT ...価格:4,326円(税込、送料別)ルビコーネというのは「ルビコン川」のことです。ヨーロッパ史の中では極めて重要な、アドリア海に注ぐリミニの北を流れる小川ですが、IGTにこの名前を冠しているのは、そういう「キャッチ」も当てにしたネーミングだと思われます(^^;)因みに最新ヴィンテージではコッリ・ディーモラDOCになっているようです。ワインは、インポーター情報ですとアルバーナ種100%、生産者サイトでは「トレ・モンティ社で栽培される白葡萄」とあります。アルバーナ、トレッビアーノシャルドネの可能性があります。色はアルバーナ種らしい非常に濃いレモンイエローから黄金色を冠しています。少し、わずかですが緑の反射。香りやパイナップル。あの缶詰のシロップのような甘さがあり、そのほかに甘く熟れたかりんの香りやほのかにヘーゼルナッツかアーモンドを煎ったようなほろ苦さが感じられます。ステンレスタンクのみの熟成ワインですが、深みは十分に感じられる香りです。味わいは、わずかなタンニンがあり、ヴィンテージも反映しているのでしょう非常に落ち着き払った酸味とそれを柔らかくコーティングしているふくよかなアルコール感を感じさせます。あまりにも落ち着き払っているので、料理というよりはチーズと合わせたいワイン。フレッシュな山羊やウォッシュタイプのチーズにモスタルダかはちみつを少しあしらいたい。もちろん、その果実味の強さから豚肉や鶏肉のシンプルなローストも良い。樽熟成していない分、香りも優しいので、焦げ臭の出るグリル料理はあまり相応しくない。【6本〜送料無料】アジェーノ 2007 ラ ストッパAgeno 2007 La Stoppa[イタリアワイン]価格:3,601円(税込、送料別)このワインは、コッリ・ピアチェンティーニの変態生産者のワインですね。自然農法、酸化防止剤無添加、自生酵母のみの発酵という「謳い文句」は大変結構ですが、非常に残念なワインである、とだけ言っておきましょう(^^;)色は薄い琥珀色、銅色、少し赤みがかった色合いが度肝を抜きます。香りまでは「興味深い」で済ませられますが、味わいでは、もう僕の文化圏の外(^^;)もう少し、ヴィンテージの新しいものを提供すべきでした。反省。【6本〜送料無料】マッキオーナ 2007 ラ ストッパ 2007 La Stoppa[イタリアワイン]価格:3,874円(税込、送料別)そしてこの同じ生産者の赤ワイン・・・とてもとても楽しみにしていましたがコルク臭でした。参加者の皆様にはご迷惑をおかけしました。その代わりとしてチルコロでもお出しした素朴なカジュアルワイン グットゥルニオ フリッツァンテをテイスティングしていただきました。 【6本〜送料無料】ペトリニョーネ サンジョヴェーゼ ディ ロマーニャ スペリオーレ リゼルヴ...価格:2,887円(税込、送料別)これは僕がもっとも好きなロマーニャDOCです。いえ、数々のイタリアワインの中でもかなり上にランキングできるワイン。モダンはモダンですが、決して行きすぎず、このカテゴリーのワインの最も洗練された、しっかりとした果実味を味わえます。このコストパフォーマンスも出色!モダンワインの良さとは、雑味がなくて、果実味がその表現の中心にデンと構えているところだと思いますが、このワインの良さとはまさにその点でありまたその脇役として周りを固めているスパイシーさやミネラル感のわかりやすさも魅力です。飲みやすさ、美味しさ、飲みごたえをすべて高いレベルで表現している傑作ワインでしょう。余韻の美しさ、長さもいっしょに楽しんで欲しい!!続く