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またまた古い話で恐縮ですが・・
(おいちゃんの話・・なんだかカビのはえた話ばっかりじゃん・・ 尺ヤマメの入れ食いで!・・なんてビッグニュースないの?) ないっ!! 20年ほど前、故人になられた芦沢一洋さんにお会いしました。 当時「アーバン・アウトドア・ライフ」という本を出版されていたので、 その本や、アウトドアに関する取材で世田谷のご自宅に お邪魔させていただいたのです。 フライFをされない方でも、お名前はご存知だろうと思います。 96年に他界された芦沢一洋さんは、日本のフライFの 先駆者とも言うべき方で、フライFの書籍を数多く出版され、 同時にアウトドアライフやバックパッキングの楽しさを 早くから日本に伝えてきた釣りやアウトドアの神様的存在です。 私は、当時から渓流釣りはしていたですが、餌釣りのみで フライFには、あまり興味が持てずにいました。 ややこしくて、難しいのがフライFだ、のイメージを持ってましたから・・ でも、芦沢さんは、アウトドアでも著名な方で 同時に憧れの存在でもありました。 事前の取材のアポ取りでお電話したときも、 ビジネスライクで冷静に話をしたつもりが、 かなり緊張したのを覚えています。 カメラマンを含め総勢5人でご自宅にお邪魔して 最初にご挨拶をしたのですが・・・ メガネをかけ、少々のひげを蓄えた、 柔和な語り口と物腰の方でした。 カメラマンに促され、まずは撮影を先に、ということで 庭に出たり、広めのデッキに座らせたり、書斎に腰掛けてもらったりと 随所で撮影させていただいたのですが、 嫌な顔ひとつせず、始終ニコニコ顔で応じて頂きました。 3時間の約束でしたので、1時間ほどで撮影を済ませ じゃ、ゆっくりお話でも、ということで天気も良かったので 庭のデッキでお話を伺いました。 フライFの話はもちろん、バックパッキングで あちこち旅をされた話、昆虫・植物・動物等の話、 世田谷に居ても十分アウトドアライフが出来ます・・など 話しは、多岐にわたりました。 最中、私も渓流釣りをしているが、 フライにはまだ手が出せずにいる、旨の話をすると、 フライFの押し売りをするでもなく、 難しそうな専門用語を交えるでもなく・・ 私がフライ初心者なのを気遣い、 あえてわかりやすく話して頂いたのであろうが、 そんなところに優しさと思いやりを感じました。 「釣りはなんでも楽しいですよね、機会があったら 是非フライをやってみたら? 簡単ですよ・・投げりゃいんですから・・」 「振ってみますか?」と・・ 書斎に上がる階段の壁に、ズラリと並べてあったロッドのそばに行き、 愛竿を一つ取り出して握らせ、ロッドアクションの話・・ さらに、フライボックスからフライを取り出し、昆虫図鑑の写真と 比較しながら、いかにニセモノを上手く作るかの話・・ あっという間に約束の3時間が過ぎ・・ 私は、もっと話を聞きたかったのですが、 他のスタッフは、釣りもアウトドアにもまったく興味がなく、 「終わったもんね、早く帰ろ・・」のさりげない空気・・ しかたなくいとまをすることに・・・ 「どこかの渓でお会いするかもしれませんね・・」と、芦沢さん・・・ 「ええ、その時にはたぶんフライロッド握ってますから・・」と、私・・・ 以後、渓でお会いすることもなく、 96年に58歳で他界されたのだが・・・ 私がフライフィッシングを始めるきっかけ、というより 釣りの楽しさを改めて増幅させてくれたのは、 芦沢一洋さんとの出会いでした。 フライは楽しい、ルアーも楽しい、餌釣りも楽しい・・ 釣りはなんでも楽しいですよ、ね、芦沢さん・・・ その時、書斎で撮ったツーショット写真は今でも私の宝です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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