山形ばあちゃんフォーエバー! 説諭の渓! 前段!
これも20年以上も前の話で恐縮ですが、GWに、山形米沢の奥座敷といわれる小野川温泉に釣友と遠征に出かけました。小野川温泉は、独眼流の伊達政宗が戦の傷を癒すために湯治に訪れたことで有名・・初めて訪れたのであるが、歴史を感じさせるこじんまりとした温泉場・・その日の夕方、小さな旅館に入り一息する間もなく、一風呂浴びて地酒のリサーチに突入・・・呑むほどに酔い・・酔うほどに呑み・・・案の定、翌朝目が覚めると8時すぎ・・朝の8時などというのは、渓流釣りにとってはタイムセールの終わったスーパーのようなもの・・・要するに、一番釣れる可能性のある夜明け直後のゴールデンタイムを逃したのである。ノンベエのサガ・・後悔先に立たず・・自業自得・・山形の渓魚にとっては命拾い・・ ん?前日頼んでおいた握り飯の「朝食」をザックに入れ、宿を出て、最上川の源流部にあたる支流に向かう・・どの支流に向かったのか今となっては定かではないが・・私は下流域で車を降りて、釣友は上流域へ向かう・・二日酔いの頭を抱えながら川に下りてのんびりと釣り上がる。案の定、アタリのアの字もなく渓を吹くそよ風だけが心地よい。後ろに殺気を感じて振り向くと、牛が3頭こちらを凝視。軽く会釈をして、無抵抗の意思表示・・・肉牛なのか乳牛なのかは知らぬが、とにかく米沢牛のメッカ。しばらくすると、またもや後方から未確認生命体の声?振り向くと、かごを背負った地元のばあちゃん・・何を言っているのか瀬音で聞き取れない・・ひよっとして、なにかソソウでも?禁猟区? 私有地? さきほどの牛のタレこみ?「ばあちゃんお手柄! 密漁師摘発! 今期20人目!」翌朝の地元紙の見出しが頭をよぎる・・・入漁証はあるし、宿で確認もしたし・・と思いながら竿を収めて、私からばあちゃんに近づく・・先方も緩やかな坂を下ってくる・・・いよいよバトル開始? 小野川のたたかい?「・・・・釣れたか?・・・」・・以外に友好的なばあちゃんの第一声・・「いやーっぜんぜんダメです・・川はすばらしいですけど・・」さりげなく、川の賛辞を会話に挿入してヨイショ・・なんとかバトルだけは避けられそうだ・・一安心・・80にも手が届くのだろうか・・小柄だが、まだまだ足腰はしっかりして「子供の世話にはならん・・」風の自信がみなぎる・・・川原に腰をおろしたので、私も隣に腰をおろす・・「お元気ですね・・おいくつですか?」なにせ、日本の高度成長を支えてきた人生の大先輩。敬意を表しつつ、当たり障りのない話からアプローチ・・「どっから来た?」・・・・・これから、ばあちゃんの恐怖の説諭が始まるのだが・・文章長いと書くほうも読むほうも疲れるので後段は明日?かな?