カテゴリ:国産
梅雨入りしたとたんに真夏晴れで、いったいこれはと思っていたら、今日は一転、雨こそ降らないものの、湿気の多い梅雨らしい一日でした。 写真には適さない曇り空を眺めつつ、そういえば、梅雨っぽい石だよなーと思ったのが翡翠。 一応、国産の……タンブルです。 翡翠は、このようなタンブル状で採取するとそっくりな石がたくさんあるようで、私にはとてもとても見分けられないので、お店の表示を信じて「翡翠」とします。 翡翠を取り上げるたびに繰り返してしまいますが、翡翠と呼ばれる石は2種類、ジェダイト(硬玉)と、ネフライト(軟玉)です。 どちらの石を翡翠と呼んでも間違いはありませんが、宝石的価値が出るのは、ジェダイト(硬玉)の中の質の良いものです。 とはいえ、古代から中国では、鉱物としての種類ではなくて、見た目、半透明でとろりとつややかな質感を持つ石を玉や翡翠と呼んできたのだそうです。 成分や結晶系による石の分類と、そうではない石の区分けが、翡翠をめぐるあれこれの混乱の根本にあるというわけです。 しかしながら、今の段階では、翡翠はジェダイトとネフライトを指すこと、ニュージェイドはサーペンティンの仲間で翡翠ではなく、インド翡翠や××翡翠などの名称も、緑で半透明で翡翠にちょっと似ていることから付けられたあだ名のようなものであり、やはり翡翠とは全く別の鉱物なのだ……ということは、覚えておいた方がいいかもしれません。 さて、翡翠であるジェダイト(硬玉)は、意外に産地が限られていて、日本はその数少ない中の一つ。 新潟産であるこの石も、硬玉ということになります。 質は決して高くなくて、透明感はほとんどなく、色合いも全体的に淡い緑色に見える程度。 見方によっては、そこら辺の砂利石に見えそうですが、改めて手に取り、眺めてみると、明るい日差しよりも梅雨空という日本特有の気候の元で見た方が、しっとりと雨に濡れた色合いの方がふさわしいような気がします。 以前、翡翠展を見に行ったときに見た、「ろうかん」と呼ぶのであろう、輝くような緑の勾玉が印象に残っていますが、それでもそれは、ダイヤモンドなどの「宝石」のきらめきとは違った系統の 美しさに属するのだと思いました。 もしかして、私の元にある各国の石も、その国の光の下で見たら、違った輝きや美しさを見せるのでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/03/02 07:52:01 PM
コメント(0) | コメントを書く |
|