カテゴリ:マダガスカル産
基本的に原石好きです。
でも、ブレスレットも作るので、ビーズも興味あり。 ビーズとなると、名前や、加工やいろいろ問題があって、 「なんじゃこりゃあ!」と叫びたくなることもしばしばです。 そのなかで、いつも「どうも納得できない」と首をひねるビーズがあります。 それは……カーネリアン。 ビーズでは こんなのや、時には こういうのがカーネリアンとされています。 こういう↓ 真っ赤なものは、「赤瑪瑙」と表示されていることが多いです。 瑪瑙なら縞模様があってしかるべきなのに、 赤くて縞模様なしなのに、瑪瑙とは。 実は、赤瑪瑙ビーズは、白瑪瑙を染めており、 輸出入の際にはカーネリアンとすると問題があるので、 「Red Agate」とするのだとのこと。 とはいえ、染めでなくても白っぽい瑪瑙を加熱することで赤く発色させることができる (瑪瑙に含まれる鉄分が酸化して赤くなる) ので、 カーネリアンの中にも加熱加工のビーズはありそうです。 で、何が「納得できない」かというと、 私の頭にあるカーネリアンの色合いとはこういうものだから。 マダガスカル産のカーネリアンです。 カーネリアンの和名は「紅玉随」。 だったら、写真のような深い赤……ではないでしょうか。 オレンジが含まれるとしても、赤に近い「朱赤」のような色合いであれば納得できますが、 淡いオレンジや、カーネリアンのビーズを連で買うと、時々混ざってくる オレンジとさえも言えない淡いクリーム色のものは、カーネリアンと思えません。 たとえ、同じ塊から削り出されたものであっても、 赤い部分がカーネリアンであり、クリーム色の部分はカルセドニーでしょう。 売る側からすれば、いちいちわけでしまうよりも、 混ぜて売った方が効率的ですし、見た目もきれいかもしれません。 名前も「カーネリアン(など)」というのもマヌケですから、 単に「カーネリアン」になってしまうのもわかります。 しかし、買う側としては「カーネリアン」として売っているから、 すべての色合いが「カーネリアン」で、 勢い余って淡いオレンジのものまでカーネリアンになり、 ついにはカーネリアン=オレンジとなってしまうのは、 ちょっとおかしくないでしょうか。 カーネリアンは「紅」玉随なのです。 また、カーネリアンの名前は、ラテン語の 肉( Carnis ) や 新鮮( Carneolus )、果実の実(Karenel)に由来すると言われています。 (地名説などもあり) 色の「赤」では、 日本語の「あか」は「明け」であり、太陽に由来する言葉であると言われます。(「夜明け」「あかつき」など) 一方、赤を意味するヨーロッパ語の多く (red、 rot、rougeなど)は、「血」を語源とするそうですから、 赤い石であるカーネリアンがラテン語の 肉( Carnis )を語源に持つことは、 納得できます。 「血」につながるであろう「肉」を語源に持つ石が クリーム色や明るいオレンジであるはずがない。 「これは、本来のカーネリアンの色ではないのだから、 即刻書き直すべき!」などとは言いませんが、 カーネリアンはやっぱり深い赤だということを改めてひとこと。 血の色、血の色を秘めた生々しい命の色。 燃え上がるわけでもないのに炎の熱をとどめた熾き火の色。 深く、熱い、赤い色。 それこそがカーネリアンだと、改めて言いたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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