カテゴリ:アフリカ産
アメジストです。 産地はちょっと珍しくアフリカは南部のモザンビーク。 そろばん型に見えますが、写真では裏側にあたる部分がごっそり破断面で、 普通の水晶の錐面だけ、という感じ。 ウルグアイ産のアメジストのように、つくつくした感じのアメジストだったのか、 メキシコ・ベラクルス産のように柱面があったのかは定かではありません。 直径1.5センチ弱。小さいです。 以前、どこでどういうシチュエーションだったのかは忘れたのですが、 「ラベンダーアメジストは透明感がなくて(低くて)質が低い水晶だ」 というような意見を目にしました。 このほかにも、 「スーパーセブンは不純物入りの質が低い水晶にヒーラーがたいそうな名前を付けたから高く売れている」 「パワーストーンなんてただのいしころじゃないか」 ……という意見を時折耳にします。 これらの意見は、ある意味正しく、そして同時に間違っていると思います。 確かに宝飾品としてのアメジストは、従来、薄すぎず濃すぎず、 豊かに深い紫色がよしとされてきました。 その伝統的な基準で測れば、明らかに淡い色合いのアメジストは それだけで「質が低い」かもしれません。 しかし。 写真のアメジストは、表面こそガザガザしていますが、 仮にこれを磨けば、たぶんほとんどクラックもミストもなく、 かなりの透明感が期待できるラベンダー色です。 よって、写真の石を見る限り、 「ラベンダーアメジストは透明感がない(低い)」 という点には異議あり。透明感のあるのもあります。 一方で「一般的な天然石ビーズ」の範囲では ミストなどで透明感のないものが多く、単に色が淡いアメジストとしか言えないようなものがほとんどです。 また、宝飾品の分野ではブラジル産出する透明度の高い、 淡いアメジストが現代的なデザインのジュエリーに加工されて人気だと聞きます。 (人気なので、なかなかビーズにはならないらしい) このように 「ラベンダーアメジストは透明感がなくて(低くて)質が低い水晶だ」 という意見一つにしても、 原石を含めるのか、ビーズに限るのか、宝飾品もありなのかによって、 正しくも聞こえるし、それは違うだろうと言うことにもなるわけです。 逆に言えば、ごく一般的な天然石ビーズに対して、 ジュエリーの基準を持ち込んだり、 イメージもともに楽しむパワーストーンやクリスタルヒーリングにおける石に対して、 イメージは関係ない鉱物や宝石の基準で一方的に決めつけるのも、おかしな話です。 また、そういった「畑違いの基準による判断」を鵜呑みにするのも、 やはりちょっと違うと思いませんか? 私は原石派なので、どうしても原石の場合を頭に置いてしゃべってしまいますが、 もしかしたら相手はビーズ派さんかもしれません。 同じ石の名称、用語を使っていても、人それぞれのスタンスによって、 好みだけでなく価値を計る基準も、いろいろ違う。 自分はどこに基準を置いているのか? 聞いた意見は、十分の基準に照らしてズレがあるのか、ないのか? そんなことも気を付ける必要があるし、 いったい自分は、どこに基準を置いているのだろう……と意外にわかっていなかったり。 実は、石はいろいろ複雑だ。 気を付けよう……と自戒を込めて。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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