カテゴリ:アフガニスタン・パキスタン
私は、基本的に原石が好き。「変な石」が好き。 内包物も好きだけれど、人が手を加えたわけでもないのに、 自ら不思議な形に成長した結晶に心惹かれます。 「変」をキーワードに石を選ぶと、必ずしも「きれい」とはかぎりません。 キラキラしていなかったり、黒かったり。 時には思いっきり「傷だらけ」だったり。 でも、そんな個性が魅力的。 そんな私が「これは……ひときわきれいじゃない」と思った石があります。 「きれいじゃない」と「石を選ぶ上でのマイナスポイントことは、 私の場合はイコールではありませんが、 正直、「きれいじゃない」と思いました。 それが、今回の石。 ごらんの通り、未だ大量の土が付いたまま。 部分的にキラキラしてはいますが、なにがどうなっているのやら。 実は……これも、ファーデンなのです。 角度を変えてもう一枚。 それでも何が何だか分からないので説明しますと、ファーデンはファーデンでも、 結晶内部に白いラインが入って見えるタイプではなく、 中心のラインから薄板状の小さな結晶が、歯が生えそろうように並んで結晶し、 (そのために、ラインそのものは見えない) それが何本もがっちり絡み合うようにくっついているクラスターなのです。 ……という説明も、石を手に取り、じっくり眺め回してやっと見て取ることが出来ました。 きれいじゃないけど、土だらけだけど、何故か気になる。 この石は、「気になる」という思いだけで買った石なのです。 ファーデンは、薄板状結晶が重なるようにくっついていることがありますが、 それでも「ひとかたまり」で一つの結晶と見なせば、単独の結晶で売られているケースがほとんどです。 いくつかの(別々の)ファーデンがくっついているもの、 クラスターになっているものは希です。 私も、クラスター(複数のファーデンがくっついたもの)は2つめ。 一つでも充分個性的で不思議な水晶ですが、これが集団になるといっそう不思議です。 ファーデンのクラスターを見るたびに、 晶洞に細かな穴が空き、新たな熱水が勢いよく流れ込み、 その刺激によって結晶した……そんな説に一票入れたくなります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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