カテゴリ:ブラジル産
mixiにて「アリゲーター・クォーツとは?」という質問がありました。 この質問に簡潔に答えるとしたら、「エレスチャルのことです」ということになります。 しかし……パワーストーンでブレスレット全盛の今、 エレスチャルと言えば、内包物いっぱいのビーズを思い浮かべる人も多いことでしょう。 では、ジャカレーは内包物入りの水晶……と言ってしまってもいいのでしょうか? 違います。 ジャカレーとは、ブラジルではワニのこと。 ごつごつした表面のようすがワニの背中のようだというので、 この名前が付けられたようです。 ポルトガル語でワニ。英語に直せばアリゲーターです。 ジャカレーの意味を受けてワニ水晶と訳すことがあるように、 英語でワニ水晶と言えばアリゲーター・クォーツと言うことになるのでしょう。 どちらにしろワニだというのですから、重要なのはその見かけ。 内包物の有無ではありません。 同じくエレスチャルと呼ばれていても、別名をスケルタルと呼ばれる、 層状の水晶もワニとは言えないでしょう。 やはりワニという名前にふさわしいのは、今回の写真のようにでこぼこした、 ゴツゴツ系エレスチャルのこと。 個人的なわがままを付け加えれば、色合いはスモーキーで。 (透明キラキラではワニっぽくないからですが) そもそもエレスチャルというのはこのゴツゴツ系の石のことだったと思います。 「他には(エレスチャルが名付けられた頃出回っていた水晶には)見かけない、 特異な形状の石ということで、ヒーラーの目を惹いたのでしょう」 想像するに、「特異な形状」ということで層状の石もエレスチャルと呼ばれるようになり、 パワーのある、付加価値の高い石ということでビーズにされるようになったものの、 ビーズに加工してしまうと、形の特徴は消えてしまい、 たまたまエレスチャルに内包物がたくさん入っているものがあったことから 色混じり(アメジストやスモーキーなど)、内包物たっぷり水晶が エレスチャルと認識されるようになってしまったのだと思われます。 繰り返しますが、内包物の有無はエレスチャルの条件ではありません。 あくまでも形です。 また、エレスチャルの形状はビーズに加工するには不向きですから、 塊状の内包物物入り石英が加工されているかもしれません。 だとしたら、エレスチャル・ビーズとは言えないでしょう。 また、店ではロット(良いのも悪いのも取り混ぜ一箱セット)で仕入れることもあり、 ロットの中にはエレスチャルと言えるものも言えないものも混じっています。 でも、それをいちいち区別するのも面倒だし、 ここからここまでがエレスチャルという基準もはっきりしないので、 仕入れ元がエレスチャルと言っていれば全てエレスチャルということになります。 結果、原石であっても厳密にはエレスチャルと言えないようなものが エレスチャルと呼ばれていることもあり得ます。 かくして、石の名前はみるみるうちに変化してしまい、 きちんと把握するのが大変になるのです。 ですから、時には「ワニという名前なんだからワニに見えるもの」というように、 素直に名前が示す形や、ヒーラーの説明が示す石について 自分自身が納得できるよう、考えてみることも必要なのではないでしょうか。 さて、「アリゲーター」という名称ですが、 英語でワニというと「クロコダイル」もあります。 実はクロコダイル・クォーツという名前も見たことがあります。 どちらもワニのことなんですが、ちょっと種類が違い、生息地域も異なっています。 分布地域を見ていくと、アメリカ南部~南アメリカに生息するのがアリゲーター、 アフリカ、インド、東南アジアに広く生息するのがクロコダイルらしいです。 ……ということは、名前の元であるワニに敬意を表して、 ブラジル産は、現地の言葉でジャカレー、そのほかの南北アメリカ産はアリゲーター、 アフリカやインド産のものはクロコダイル……というべきでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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