カテゴリ:アフガニスタン・パキスタン
お盆帰省中、実家で居残りしながら書き込みです。
アフガニスタン産のモリオンです。 以前から、パキスタンでモリオンが出ることは知っていました。 要するに、ヒマラヤ水晶のモリオンです。 ヒマラヤ水晶好きでモリオン好き。ならばどうしたって興味津々。 しかし、モリオンの存在を知った時の石は大きくて、自動的にお値段もビッグ。 とりあえず、モリオンの存在を記憶に留めておいたところ、 何年かたって、この石を見つけました。 「わーい、ギルギットのモリオン!」 と喜んだところ、これはギルギット産ではありませんでした。 産地はパキスタンでもなくてアフガニスタン。 アフガニスタン産のクナル産です。 アフガニスタンのクナルと言えば、かのアフガン・ローズの産地。 ブラジルのローズクォーツ(結晶)よりもずっとずっと色の濃い、 まさしく「バラ色」のローズクォーツの産地です。 さて、ローズクォーツはその多くが塊状で産出し、結晶形のものは希です。 そして、結晶形のものはたいていスモーキーと相性がいいようなのです。 スモーキーの上にローズクォーツが結晶したり、 ローズクォーツの結晶の先端がスモーキー化していたり。 不思議なことにアメシストと一緒になっていることはなくて、 一緒に結晶するならスモーキーなのです。 そして、アフガニスタン産のローズクォーツは色が濃く、 同時にスモーキー部分の色も濃い。 そういえば、モリオンと言いたい黒い水晶の上に、 濃いバラ色のローズクオーツが結晶しているものがありましたっけ。 一般的にローズクォーツは水晶の内部にルチルの 細かい結晶が内包されているからと言われていますが、 そのほかにもヂュモルチェ石の細かい結晶だとか、マンガン説もありました。 ローズクォーツの発色原因は意外にもはっきりしておらず、 個人的には、ローズクォーツでも産地によって 発色原因が微妙に異なっているのではないかと思っています。 たとえば、アフガン産のローズクォーツは並はずれて色が濃いですが、 そのローズクォーツと一緒に結晶しているスモーキークォーツの色も濃いということは、 天然の放射線をかなり浴びている……ということが想像されます。 スモーキーとローズの色の違いは、成長の間に水晶が成長していたところの 熱水の成分が変化したためだと考えられますが、 放射線を受けるという環境は、そうそう簡単には変化しないはず。 (母岩に放射線を発する鉱物が含まれているためだろうから) ……とすると、ローズクォーツの色合いは水晶内部に含まれる鉱物(ルチルなど)のほかに、 放射線も関係しているのではないでしょうか。(少なくともアフガン産は) この水晶にはローズクォーツはくっついていませんが、 やや磨りガラスっぽい表面の様子、太陽光程度では透けない色の濃さは モリオン!といいたい。 ただし、一緒に並んでいた石はきれいに透けるスモーキーでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/08/18 11:00:17 PM
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