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2008/10/26
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カテゴリ:ブラジル産
迫る写真

おなじみ、Vidoro na Terraです。
何かと言えば50~60年ほど前、ブラジルで大規模なストライキが起きた際に、ガラス会社が釜の中でガラスが固まってしまわないよう、投棄したものが地中深くに埋もれ、今になって掘り出された……というもの。
もともとは人工のガラスなんですが、アメリカ人バイヤーが買っていって、「アンダラ」と言って売っているとかいないとか。

私はこのガラスを「投棄された人工ガラス」として手に入れましたし、石屋さんも「人工ガラス」として仕入れられたものでした。
「アンダラ」として売られていて、実は……というのならともかく、一度もアンダラと呼ばれたことがないこのガラスは、由緒正しき(?)……もとい、正統派「Vidro na Terra」。

まあ、ただのガラスと言えばそうなんですが、被写体としてはかなり興味をそそります。

私はたいてい小ぶりな石を大きく拡大して撮っています。
たまに、石がはみ出すぐらい大きくマクロで迫ります。
あんなこんな角度でいろいろ撮っていると、たまにとても「生々しく」撮れることがあります。

「生々しい」という言葉は、時にマイナスイメージを含みますが、私が言う「生々しい」は、言うなれば存在感、気配……とでも言うべきもの。
その石を選んだときの「これはいいぞ!」という思い、手で触れた重量感や触感、本来なら視覚だけの写真には写り込まない部分が写せたような満足感が表れる一枚なのです。

今回の写真もかなり満足度高し。

原石好きの私としては、結晶面の輝きがかなり魅力を感じるポイントなんですが、以前、ぶっかき状のピンク・メタモを撮ったとき、割れた破断面もいいじゃないかと思い直し、以来破断面も石の(今回はガラスですが)表情の一つとして写しています。

今回はガラスの透明感よりも、割れた面の荒々しく、それでいて凍り付いた水面のような静謐さが撮れたような、そんな気がします。
自分の目で、石の表情をとらえて選ぶ。選んだ石をカメラを通して見て、新たな表情を見つけて、さらにのめり込んでいく……石は底なし……。





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Last updated  2008/10/26 11:13:16 PM
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