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…といっても半年~1年寝かせてから使うのでしばらく倉庫にしまいます。
寝かせる理由は、明らかに品質が上がるから。 い草が染土との化学反応により、強度が増すそうです。 新草特有の香りや青みはそれはそれで魅力的ですが、寝かせて土用を越えた辺りから 色味がグリーンからブルーに変わり、香りもマイルドに落ち着き、柔らかかった草がカッチリ してきます。 全ての畳表が寝かせれば良くなるかというと、そういうわけではなくボケて終わりという 畳表も多く、い草に力が無いとダメだということが経験からわかりました。 その点で特にうちのメインの生産者さんのは寝かせたものは絶品です。 ちなみに今年のい草の質は丈が短かったため太陽が根っこまであたり根のほうが少し赤みを帯びています。一般には、根は白色が良いとされるものの、実際に畳にして使用した場合、少し色が濃いほうが、耐久性もありツヤの出方も良く黒筋も少ないので今年の草は自分的には好みです。 23年度バージョンは織りが少し変わっています。 見た目が美しく、対磨耗性に優れ、使うほどに強烈なツヤが出る特別な織りです。 い草自体の力と織りの技術が無いとこの仕様の表は作れません。 今年の畳表の何か良いネーミング考えないと… 生産者の豊本先生、十分過ぎるほどの名人なんですが、製品の更なるバージョンアップを 怠りません。 震災の直後ということで来年の仕事の動きが皆目見当もつかない今、 正直なところ例年のように何百帖単位で予約を入れるのはとても不安なのですが、 弾を装填しないわけにはいきません。 毎年のことですが、畳表の仕入れというのは来期も畳屋としてがんばれと 自分に言い聞かせる機会なのかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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