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ご心配をお掛けいたしました。申し訳ありません。
父の時代から、弘美は速記が得意だそうで、父の代筆もやっていたそうですから、僕もお世話になることにしました。 たいした手術でもないくせに、大袈裟な検査体制。 父ではありませんが、僕も、病院嫌いになりそうです。 でも、「ほぼ完治しました」と言われた時には、正直な気持ちほっとしました。 神様は、まだ、僕を見捨ててはいなかった・・・そんな気持です。 今は、特別室ですが、一応、一般病棟の患者と同じ扱いです。 食事も、普通食だし、談話室に行って話をすることも出来ます。 でも出来ません。 確かに、僕も同じ人間であり、病気で倒れることもあります。 そして、同じ病気で苦しんでいる人より、最優先で助けられました。 野呂先生いわく、「別に、君を特別扱いしたことはないよ。病院としては、特別なお客様だったらしいけどね」 問題は、一般病棟にいる患者さんたち・・・。 「金持ちだから・・・」 その言葉はなくても、言わず語らずの視線が怖くて、部屋から出ることも出来ません。 生まれつきの「金持ち」なら、人の気持など、お構いなしですが、僕はまだ、新米の「金持ち」であり、ほんの1年ほど前には、その仲間だった筈です。 「あのまま死んでしまった方が・・・」 「何言ってるの!あなたは社長でしょう!あなたの肩には、6百人・・・イエ、数千人の生活がかかっているのよ!しっかりしてよ!」 凄い剣幕で怒鳴った弘美は、怖かったけど、とてもきれいで輝いていました。 (訂正するなよ) (しません!) そう言えば、最終的な文面の校正は、弘美の担当でした。 ばれてしまったから、告白しますが、文面は吉信君のものですが、実を言えば、私が、お父さんの文章に似せて書き直していました。 それには、いくつかの理由があります。 吉信君に、お父さんを常に意識して欲しいこと。 いずれ、お父さんの代わりに、このHPを運営してもらいたかったこと。 でも、タンカルは彼自身が書いたものであり、その才能は充分に、お父さんに負けないものがあると確信していたから・・・などです。 彼は、その才能を、まだ充分に開花したとは言えません。 でも、生きてさえいれば・・・もうすぐです。 お父さんを超えること・・・それが、彼の希望であり、その気持がある限り、私は、彼に従います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年05月28日 04時11分11秒
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