Obama、ジョンレノンの復活か。
8日のニューハンプシャーの予備選の結果、共和党は Mc Cain氏が、民主党はClinton氏が勝った。前日の統計予想では、Obama氏がClinton氏を10%も上回る支持を受けていたので、メディアも当の候補達も驚きと戸惑いの様子だった。民主党でも共和党でもない45%の独立票がどの候補に流れるかに注目が当たっていたが、女性の投票者の多くが意外にもClinton氏を支持したようだ。意外にも、と書くのは前日の『涙』のことがあったからだ。何度も何度もテレビで放送されるので彼女が涙ながらに発したフレーズはすっかりお馴染みに。『どうやって前向きに毎日過ごしているのか』という質問に対して答えたフレーズだ。「I had so many opportunities from this country. I just don't want to seeus fall backwards.」この様子が「冷たい人間」だと思われていたクリントン氏の評価を上げたようだ。有権者達が候補者たちの政策だけでなくて人間性を見るきっかけとなった、と言った解説者もいた。あるテレビでは視聴者の60%があの涙は本当だったと信じていて40%はあれは演技だという統計を発表していた。いずれにしても話題になったことは確かだった。最もクリントン氏に涙のきっかけとなる質問をした当の女性有権者はオバマ氏に投票したとのこと。オバマ氏の演説をそのあと聴きに行って2度涙を流すほど感動したようだ。当初は『過去のクリントン政権の再来』を思わせ、逆効果だといわれていたようだが夫であり前大統領のビルクリントンの遊説も勝因の一つだと思われている。ニューハンプシャー州は白人比率が高いのでオバマ氏には逆風だったという説もあったが隣のマサチューセツ州の州知事は昨年11月に初の黒人が選ばれているので、やはり人種の問題よりも他の要素があったのだろう。僅差で負けたオバマ氏だが、ニューハンプシャー州の予備選も勝つと、まさに民主党の候補としてほぼ100%確定する予定だった。実際に選挙後の演説ではStevie Wonderの「Oh you look so beautiful tonight~♪」と歌ってるのりのりの曲が流れていたし(負けたのにBeautifulの訳ないよね)、支持者達もそう信じていただろう。支持者達の声援に硬い表情で答えていたが、その後の演説が素晴らしかった。原稿を手に持ち下を時々向いて話すヒラリー氏に比べたら、左右の支持者をずっと見つめながら訴えかけていたオバマ氏の言葉には力があった。その内容は力強く、人種や国籍を乗り越えてUniteしようとする内容がまるでジョンレノンのImagineを思い出させた。再来かと書いた題名はちょっと大袈裟だけど。NH予備選挙後のスピーチの前半の内容はこんな感じ。『A few weeks ago, no one could have imagined what we could have accomplished tonight here in New Hampshire.No one could imagine.For most of this campaign, we were far behind. We always knew that our climb would be steep. But in record numbers of you came out. You spoke up for change, and with your voices and your votes, you made it clear that at this moment in this election, there is something happening in America.There is something happening when man and women in New Hampshire came out in the snows of January to wait in lines that is stretching block after block. Because they believe in what this country can be.There is something happening. There is something happening when Americans who are young and age in their spirit who were never participated in politics before turn out in numbers we have never seen.Because they know in their hearts that this time must be different.There is something happening when people vote not just for party that they belong to, but the votes to the hopes that hold in common, wether we are rich or poor, black or white, Latino or Asian, wether we hail from Iowa or New Hampshire, Nevada or South Carolina, we are ready to take this country in fundamentally new direction. That's what happening in America. Change is what happening in America.』 感動的だった。共和党だが、こちらも接戦だ。アイオワ州ではハッカビー氏が勝っているし、ワイオミング州では、ロムニー氏が一位になっている。そしてこのニューハンプシャー州では夏には選挙のための資金切れでその存在さえも危ぶまれたマケイン氏が堂々のカムバックをした。「Mac is Back」というファーストフードの広告みたいなのが彼のポスターの標語だが、その言葉通りのカムバックとなった。前NY市長のジュリアーニさんは、健康の問題がしょっ中問題になっているので勝ち目がなさそう。体の力がなくて自分の頭の髪の毛だって、とかすことが出来ないんじゃないかなんてジョークが言われているほどだから。どちらかというと現政権を握っている共和党より民主党のほうが圧倒的に注目を浴びている。共和党の為にブッシュ大統領も中東まで出向いて平和活動をアピールしているが、わたしは経済が上向いた事例のある民主が政権をとって欲しいし、取るだろうと思っている。アメリカがもう少し頑張ってくれないと、日本の円高が進んじゃうぞ。いづれにしてもまだ48州の予備選が残っており、両党ともに目の離せない接戦となりそうだ。選挙活動のための資金が少ない候補がいずれはこのレースから脱落していくだろう。『選挙には資金が必要』、『インターネットで宣伝活動』の2つを容認しているアメリカの選挙制度。この大統領予備選も2月5日に集中しているスーパーチューズデーがクライマックスだと思われる。(この記事を書いた後の昨晩、民主党で今回の予備選結果第四位だったニューメキシコ州の州知事ビルリチャードソン候補が資金不足のため選挙から辞退することを発表した。)2つのランキングに参加しています。25位以内だと紹介文が長くなります☆↓それぞれクリックして協力お願いします♪更新の励みになります。↓