ヒメシロアサザの花
ヒメシロアサザ は、本州以西の湖沼、ため池、水田などに稀に生育する浮葉植物で、東北では宮城県にのみ知られています。また、絶滅危惧種にもなっています。栗原市築館産の花の花冠は、径7mm~9mmのものまでありました。日本の野生植物3(1981)平凡社には約8mm、日本水草図鑑(1994)文一総合出版には径8mmほどとあります。花冠5深裂しますが、その裂片の縁は糸状に細かく裂けています。その糸状に細かく裂けた状態をルーペでよく観察しても毛には見えません。ところが、日本の野生植物3では「花冠裂片の縁に毛がある」と書かれています。また、日本水草図鑑には「花弁の内側には毛がなく、縁だけに毛がある」と書かれています。アサザ属のアサザやガガブタも、毛と書かれています。牧野新日本植物図鑑(昭和44年版)北隆館には、ヒメシロアサザはありませんが、アサザとガガブタが記載されています。その中では、どちらも「ふちは糸状に細かく裂ける」とあります。私には、牧野図鑑の方がすっきりするのですが・・・