|
テーマ:暮らしを楽しむ(388213)
カテゴリ:その他のコーラス
いつもは、コーラスの設立者でもある初代指揮者やその奥さんの話が延々と続くのだけど、今回は珍しく今の指揮者が就任したばかりの頃の話に及んだ。
設立者氏は、その人生の最後の日までこのコーラスの指揮者で在り続けた。 指揮者亡き後、突然の別れのショックから立ち直ったコーラスは、新しい指揮者を据えた。 新しい指揮者は、奥さんの希望に沿って、コーラス内から選抜された。 そうして、指揮者が辞めるたびに新しい指揮者をコーラス内から選抜して、今日まで続いている。 今の指揮者が就任した頃、コーラス内の雰囲気は今とは比べ物にならないほどギスギスしていたらしい。 メンバーの中に、他人に厳しい人が何人も居て、音を正確に取れなかったりすると横から肘で小突いたり、音が合ってない、ちゃんと歌え、などと言い放ったらしいのだ。 だからって、歌えない人と一緒に歌って教えてあげようとかするわけじゃないのよ。 ただ単に責めていじめるの 設立者の頃から継続してずっとコーラスに参加しているガビも 一度だけだけど、メンバーの一人が大声で泣き喚きながら練習室から出て行って帰っちゃったこともあるのよ。 あれは酷かった 趣味で歌っているのに、どうしてそんな思いをしなきゃならないんだか と言葉を継いだ。 山小屋の合宿でも、責められた人が気分を悪くして中座していなくなるなんていうことが毎度のように起こっていたらしい。 大学に入学したばかりの若い子から定年退職している人達までの幅広い世代が、新入りも古参も関係なく和気藹々と友達として仲良くやっている今のコーラスからはまったく想像もつかない。 しかも、そんなギスギス状態が2000年くらいまで続いていたというのだから驚いた。 2000年に行われたコンサートツアーで、参加していたあるメンバーがプローベの時にゴチャゴチャ言われて、結局ステージに上がらなかったというのだ わざわざ旅費を自腹で出してコンサートツアーに参加したのに、コンサートで歌わないなんて でさ、そういうきっつい人達がさ、揃いも揃ってみーーーーんな、ソプラノなのよ(爆) はいはい。ソプラノのプリマドンナ説ですね その頃に比べれば今なんて、本当に平和で、皆仲良くって、居心地が良いわあ と指揮者がホッとしたように言った。 でも、その人達が居なくなった後、正直言って歌の質は落ちたと思う。 彼らはそれだけ良い声を持っていたし、上手かったし。 とはガビ。 そんな事ないわよ、私達だってよく歌えてる 今しか知らない私たちに気を使ってか、指揮者が引き取って続けた。 でもね、その頃はさ、私(指揮者)がプローベで曲を上げて、「次はこの曲をやりたいから、ソロが必要なの」って言うじゃない。 そうするとプローベが終わった後で、 「ペトラ(指揮者)、この曲、私にとってはものすごく大事な曲なの。 いつも私が歌ってたのよ。 だから今回も絶対に歌いたいの 私が歌わなきゃならないのよ!」 って言いに来る人がいたのよ それも一人じゃないのよ! 二人も三人もバラバラに言いに来て、 「絶対に私が歌う」 って言うのよ!!! なのに今(のメンバー)は、私が名指しで「歌わない?」って聞いても、「えー無理!」だとか、「誰々の方が上手いから彼女が歌った方が良いと思う」とか、まったく困ったものだわ。 最後は結局、指揮者のいつもの愚痴で締められた なんていうか、色んな年代、色んな専門分野や職業、色んなステータスの人がいっときだけ集まるコーラス。 同じコーラスで歌うことにならなければ絶対に知り合うこともなかっただろう人々の集団。 その多様性が面白さであり、グループ自体を生き生きとさせているんだけど。 その分運営の難しさも計り知れない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[その他のコーラス] カテゴリの最新記事
|