外国人の買い vs 個人の売り
先週の買い越し第1位は信託銀行でした。買い越し額は1820億円でした。信託銀行は5週間連続の買い越しになります。ただ、先物を127億円売り越したので、個別株と先物の合計では1694億円の買い越しになりました。買い越し第2位は外国人でした。買い越し額は1344億円でした。4週間ぶりの買い越しです。外国人は先物も3853億円買い越したので、個別株と先物の合計では5197億円の巨額の買い越しになりました。これが合計での買い越し第1位でした。一方、売り越し第1位は個人でした。売り越し額は4240億円でした。現物、信用共に売り越しでした。また、先物も823億円売り越したので、個別株と先物の合計では5073億円の巨額の売り越しになりました。これが合計での売り越し第1位でした。売り越し第2位は銀行で、売り越し額は227億円でした。個別株と先物の合計での売り越し第2位は自己売買部門でした。個別株を1050億円買い越したものの先物を3153億円売り越し、合計で2103億円の売り越しになりました。同部門による個別株買い・先物売りは裁定買い残の増加と整合します。先週の相場は、週初に日経225が15000円を回復し、木曜と金曜に大幅に上昇して15000円台後半で終わったのでした。この上昇は外国人による先物買い越しと自己売買部門による裁定買いによるものだったと思われます。3週連続で売り越した外国人が急に姿勢を変えたのは、米国の利下げ観測が強まって先物を買戻す必要が生じたからでしょう。利下げが実施されれば材料出尽くしになる可能性があります。個人は、上昇局面で利食いの売りを出したと推測しています。前週は底値で投げさせられたのですが、先週はめでたく利食えたということでしょう。個人の先物取引が拡大しています。225miniの売買における個人のシェアは4割近くになり、もう少し増えればシェア・トップの外国人と肩を並べることになります。大証がこの銘柄を上場したことは大ヒットだったと思います。