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カテゴリ:医療用ガウン
(前回はこちら) ■工場長の援軍 「社長、つまえが済んだガウンが製品課から来てます!後はたたむだけ!早いです!」 このままでは間に合わないかもしれない。溜まりに溜まった仕掛けガウンの山に、「それぞれで工夫してやり切りましょう!」と言っていた工場長もそう思ったのでしょう。製品課もぎゅうぎゅうのところを、無理してガウンのつまえ作業をしてくれたのです。本当にありがたいことでした。(写真はN課長の言葉を聞いた時の私の心に浮かんだ風景です。) たたみのみになると、かかる時間がこれまでの三分の二以下になります。俄然枚数が上がりだしました。10月7日水曜日1483枚、8日木曜日1415枚、9日金曜日はなんと1635枚。初日と比べると、1000枚も多い。縫製済みのまま、溜まりに溜まっていた仕掛けガウンもすっかり少なくなり、10日土曜日には「織布課のスタッフはたたみに入らずに、通常業務でOKです」と言えるほど余裕が出てきました。 ■すっかり安心していた…が 遅ればせながら、白板も用意し、スタッフの出入り口に置きました。そして達成した数字を毎日折れ線グラフで付けました。スタッフもこの白板をしっかり見てくれていたようです。日産目標を、一日1200枚に変更したのもこの頃でした。このペースなら24日の土曜日も出勤しなくてもすむ、そう思って、すっかり安心していた私でしたが、しかしものごとは、そううまくは進まなかったのです。(続く。6回目はこちら) ☆10月23日金曜日出荷予定21300枚 ☆10月10日現在9481枚 残11819枚 ☆ ☆ ☆ ■TOCの話 ここで少し話がそれますが、問題を出します。つまえとたたみを一枚ずつでやるのと、つまえだけ、たたみだけ、をまとめてやった方と、どちらが早いと思いますか? 結論から言うと、一枚ずつやった方が断然早いのです。なぜか?全工程を分解するとわかりますが、単純に「置く→取る」という工程数が増えるからです。さらに、まとめてつまえたものを置く場所なども要ります。しかも最初の一枚が出来上がる時間は遅いのです。(実際に私も試してみましたが、一枚ずつやる方がまとめてやるより15%早かったのでした。) これは「大きな山を小さくくずす」というTOC(経営手法)の考え方に通じると思います。TOCについてはキャベツの動画が有名で、それは、スーパーでよく売っている、ラップに包まれた半玉のキャベツの準備方法を比較したものです。キャベツを一個ずつ半分に切ってラップで巻いていくのが早いか、まとめてどんどん半分に切ってまとめてラップしていくのが早いか。実際にやってみたら、やっぱり一個ずつの方が断然早いのです。 ☆ ☆ ☆ 誤解があるといけないので追記です。今回のうちの場合、製品課でつまえをしてもらったのは本当に助かったし、納期を間に合わせるのに必要なことでした。仕掛け品のたまりを解消するのもTOCの考え方で、工場長として正しい判断です。工場長、製品課のみんなに感謝。 ▼あったか〜い綿入れ袢天(はんてん) https://shop.miyata-orimono.co.jp/view/category/168 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020年11月12日 19時47分55秒
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