|
テーマ:海外生活(7779)
カテゴリ:中国日記
金曜日、早くも入院から5日経ちました。この日はいよいよ赤ちゃんを流すという事で朝からドキドキでした。2日前から飲んでいる薬を最後朝9時に1回飲み、そこから4時間後(午後1時)に流す薬を飲むという予定になりました。
緊張感で一杯でしたが、少しでもリラックスしようと思い、彼とパソコンでゲームしながら時間を過ごしました。(なんだかんだ言って、緊張疲れで午前中は爆睡でしたが・・・) ついに時間になりました。午後1時、担当の先生も病室に来て薬を飲む許可を出し、勇気をだして先ずは2錠飲みました。この薬は、始めだけ2錠後は毎時間1錠づつ赤ちゃんが出てくるまで飲むとうい薬でした。 30分位すると、彼の母さんが昼食を持ってきました。 私も食べようと思ったら・・・腰が突如重くなり、まずはよくある生理痛の症状が現れ始めました。 その痛みは休む事を知らず、どんどん痛みは酷くなるばかりでした。ついには寝ていることが出来なくなり、ベッドに片手を置いて、もう一方の手でお腹を高速回転並に撫でながら、足を左右に動かし、痛みを和らげようとしました。 薬の副作用で、痛みと同時に、嘔吐・下痢(食事中だったらゴメンナサイ)が同時であり、悶絶もしました。 とにかく痛い、死ぬほど痛い。生理痛の何倍も痛い。下剤を飲んだ後の下腹部の痛みの何倍も痛い。そう、私はこんなに痛い体験は初めてでした。 そんな中、1時間経ってしまい、もう薬を飲む時間に・・・「こんなに痛いのに更に飲んだら失神しちゃうよ私・・・」彼も、やりきれない顔をしながら、「頑張れ!!とにかく飲まないといけないよ」と言うので、私も諦め、「どーにでもなれ!!」と投げやり半分飲みました。 それから10分位経つと、不思議と痛みがおさまりました。酸欠状態で意識も少し弱くなっていたので、直ぐにベッドに横になり休憩をしました。 この時点でまだ出血はありませんでした。「こんなに頑張っているのになんで出血しないの?本当にこの薬でちゃんと処置出来るの?」と不安になりました。 それから30分位痛みは無く、「このまま流れてくれないかなぁ~。」と甘い考えを持ち始めた途端、出血が始まりました。それから少しして、再び強烈な腹痛が再び・・・ もちろん寝ることなんて出来ません。さっきと同じ態勢でひたすら痛みに耐えていたのですが、これは2回目。1回目と違い体力がありません。 何とかして赤ちゃんに出てきて貰わないと本当に自分がダメになると思い、ベッドの上で正座をし、前かがみになりながら、上下に体を動かしていると、 「ズ ド ン」と何かが落ちる感覚が。 ベッドを見ると、血ではない液体がこぼれていました。はい、それはまさしく羊水です。 「赤ちゃん出た~!!」と叫び、彼がバケツを用意し、私も直ぐにパンツを脱ぎオマタを見ると、赤ちゃんの足が見えました。そう、丁度私のオマタの入り口で頭が引っかかっている状態でした。彼が取ってくれるという事で取ってもらい、バケツに落ちたその赤ちゃんを2人で見ました。(この時腹痛はおさまっていました。)足・手はちゃんと5本ありました。目・鼻・口・耳も全部ありました。 顔はなんと私似でした。 オマタはやはり見えなかったので、性別は不明ですが、ママ似は、男の子とよく言うので、男の子だった可能性は高が・・・ 頭の形が少しだけ不自然でしたが、ここまで人間らしい形だとは思ってもいなかったので、彼はその赤ちゃんを目の当たりにし再び泣いてしまいました。「こんなに人間らしい形にまで成長したのに、どうして・・・パパは怒るよ。勝手に生きることを諦めてしまって・・・」と。 私は、酸欠状態だったので思考回路が上手く働かず、ひたすら黙って赤ちゃんをみているしか出来ませんでした。 そして看護婦さんを呼び、確かに胎児だと確認をして貰い、これで終わりかと思えば、そう胎盤がまだ出てきて無いんです。30分以内に出てこなかったら突っ込んで出すと言われたので、再び少し腹痛が出てきている中、一生懸命病室を歩きなんとか自力で胎盤を出そうと頑張りました。 すると、10分もしないうちにまたド~ンと何かが落ちる感覚が。そう無事胎盤が出てきました。そして胎盤を確認して貰ったら、ついに赤ちゃんとバイバイをしなければなりませんでした。4cmほどの小さな赤ちゃんは確かに私のお腹にいました。お腹が空っぽになった私は、心まで空っぽになっていました。涙を流す事もできず、ただボーっとしていました。 その後、子宮を収縮させる注射をまたお尻にされ、あとは安静にという事でした。 直ぐに子宮が収縮し始め、痛くて寝ることが出来ませんでしたが、暫くすると酸欠状態だった私の頭も正常になり、自然と涙が流れてきました。孤独感で一杯でした。 夕食を食べ、ゆっくりベッドで過ごし、この日も彼と無理やり?1つのベッドで一緒に寝ました。 翌日は、エコーで子宮に赤ちゃんの組織が残っていないか確認をしました。 見事・・・残っていました。「不完全流産」ってやつです。 結局、入院が1日伸びてしまいました。 生まれて始めての手術というものをしなければならくなりました。 とにかく怖い・・・と恐怖で一杯だったので、麻酔を確認すると、全身麻酔を希望されるならしますよと言われたので、速攻お願いしました。麻酔無しだとまた凄い痛みを覚悟しないといけないですからね。 この日は、一度だけ看護婦がオマタの消毒をしに来ただけで、あとは安静にという事だったので、ゆっくり過ごしました。 入院最終日。朝一で、オマタの消毒をして貰い、朝食は抜き。ドキドキしながら待っていました。午前10時前に呼び出しが・・・自分で手術室まで歩いて行きました。「一体いつ麻酔するのだろう。」という不安に掻き立てられながらソノ時を待っていました。しかもこの病院に手術室は超レトロ・・・いやボロい。なのに機械系は最新が置いてある妙な雰囲気を持った手術室でした。 手術台に呼ばれ行くと・・・・「えぇ!!!???何で~!!!!???」 そうなんとそこには、仕切りが無い2台の手術台が・・・そして女性がオマタを広げて横になっていました。 余りにもの驚きに動揺が隠せず、パンツを脱いで横になってもイライラしていましたが点滴が刺されると自然と意識が遠のいていきました。 そして気づくと手術は終っていました。 全身麻酔万歳ですね!! それから、暫く手術室の横にある部屋で休憩をして、病室に戻りました。 その日のお昼には退院許可を貰い、速攻で家へ帰り、家で爆睡しました。 そして今日に至ります。 如何でしたでしょうか中国のローカル病院のお話は。みんなも「えぇ~!!」の連発だったと思います。これが現状です。きっともっと綺麗な私立病院もあるとは思いますが、私立病院はその分費用も高くなります。私の入院した病院は市立だったので、費用も比較的安く、1400元弱(約)2万1000円で済みました。 ここで軽く豆知識を。 1、中国の病院には面会時間の制限はありません。 2、何時でも治療の方針について病院側にケチが付けられます。 3、病院食は基本的にありません。場所によっては食堂があり作って貰えますが、不味い。 4、お金が全てなので、お金をちらつかせておくと、病院側は必要な催促をしてきません。 5、もしお金が無くなったら、基本的にそこで退院です。(病気が治ってなくても・・・) 6、中国には病院は本当に沢山あるので、色々な所に行って自分にあった病院を探す。 7、治療も、必要無いと思ったら、断ることも出来ます。そうでないとドンドンあれこれ検査 をされて、お金ばかり飛んでいきます。(これは私も経験済み。腹立つ!!) 日本の病院と違い中国は本当にうるさいです。廊下で喧嘩だってあるし、モラル無い人間は禁煙の場所でタバコ吸ったりと・・・信じられない光景が盛り沢山です。 さらには婦人科病院に関しては、もの凄い沢山の若い女性を中心に中絶手術をしに毎日女性が来ます。これはハッキリ言って異常な光景です。色々な婦人科に行きましたが、どこも中絶者が多い!!(待合室では楽しく友達や彼氏とお喋り・・・アホか!!) 中国は本当に「避妊」「命の大切さ」「性教育」という道徳を教育しないといけないです。国土の大きさや人の多さなんて理由にはなりません。一人っ子政策だって理由にはなりません。現代では様々な避妊方法があるのですから。今政府も取り組んでいるみたいなので、少しでも早く正しい知識を持った女性を増やし、無駄に自分の体を傷つけるような人を減らして欲しいと思います。(ここの部分に関しては国籍なんて関係なく世の中の女性みんなですね)今回流産した事によって、「人の命」というのを私は本当に深く考えさせられました。 話が少しすれてしまいましたが、日本に帰って生活が安定したら子作り頑張ってみようと思います。中国では・・・もう勘弁して下さい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[中国日記] カテゴリの最新記事
|
|