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カテゴリ:京都
今日は日本のプリンスご誕生という日で、皇室と馴染み深い京都でも祝賀ムードでいっぱい。。。といきたいところだが、実際はあまり浮かれた様子は見ることができず、どちらかというとどんよりくすんだ雰囲気。。。これは雨のせいだけじゃないだろう。。。
先週、大手呉服店のたけうちという会社が破産した。 私は聞いたことのない会社だったので新聞の記事をみても「ふーん、また呉服屋がつぶれたか。。。」ぐらいにしか思わなかったのだが、日を追うごとに大変なことだとわかってきた。 この会社はかなりの大手だったらしい。その仕事ぶりは今年の年初につぶれた「アゼクラ」と同じでかなりあこぎな展示会商法とというものだったらしく、老舗というより、そういうあこぎぶりで急成長した呉服店だったらしい。たとえば、他府県から『京都観光』と称して数千円でお客を京都の展示会場へ連れ込んで数百万のお買い物をローンで無理やりさせるというもの。旅先で展示会場へ連れ込まれて、5、6人の社員に囲まれ、ローン会社の契約をするまで開放されない・・・。まあ、無茶するなぁ~と思うが、こういう商法がまだまかり通っているのにも正直驚く。 まあ、悪徳会社には間違いないのだからつぶれて当然!それでいいじゃないか!てなものだけど、この事件のせいで京都の呉服業界はめちゃくちゃなことになっているらしい。 なんせ京都の呉服業界の8割は、なんらかのかたちでこの会社にかかわっていたというのだ。悪徳会社だったけれど、ともかく販売量が多かったので多くの呉服卸商がこの会社におろしていたらしい。呉服業界の流通っていうのは、バブル以降随分改善されたといわれているがまだまだややこしいらしく、直接取引きしていなくても自分の会社が取引している所が取引していたりして、結果、多くの卸業者がかかわってしまっていたらしい。もちろんというか、昔からの悪習で呉服業界というのは未だに掛け(商品を預けて売れたときに計上)、手形払いというのが多いらしい。(これもバブル以降随分改善されたといわれているが、こういう事件が起こるとまだまだ悪習が残っていたことが明白になった)多い所では10億以上掛けを残していたという噂だ。そのほか和装小物、毛皮、宝飾関係。呉服の仕立て屋。この、仕立て屋さんなどはもちろん零細企業もしくは個人さんだから大変だ。 なんとか乗り切ったとしても、最大手の販売会社がなくなってしまったのだ。多くの卸会社が販売先をなくしてしまったということになる。そう。お先真っ暗なのだ。 呉服業界だけの問題でもない。ここは展示会商法。印刷屋さん、仕出し弁当屋さん、運送屋、ホテル、、、もちろん銀行。。。 影響はどこまで広がるか今のところ不明だ。 わかっているのはやっと上向きかけたといわれている(でも身近で実感している人は知らない)景気がまた落ち込むだろうということ。。。しかも底なしに。。。 今日も顧客様が「ウチも呉服屋ですねん。ウチは幸い直接取引きしてなかったんやけど、卸してたとこ(会社)が『ウチ、取引してましてなぁ。ウチもどうなるかわからへんからおたくからお預かりしていた商品返さしてもらいますわ』言うてどっさりかえされましてん。」って言って元気なく帰っていかれた。(それでいろいろ今日書いたようなことを聞いた) あっちゃ~。。。と思って家に帰ったら、父の機嫌が悪い。 どうやら決まりかけていた仕事が延期になったらしい。いや、父が『延期』と言っているだけで『キャンセル』かもしれない。これも呉服屋さんだ。父の話ではもう社内てんやわんやで、他の事などまったく相手にされないらしい。我が家も影響早速受けてるやん! 私なんて景気の回復なんて爪の先ほども感じていないのに。。。。 まだ、落ち込むのかよ!! せっかくプリンスご誕生で、久々の明るい話題の日なのに。。。 今年の京都は一段と寒くなりそうで怖い。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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