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昨日、亮子ちゃんから借りた。
リリー・フランキー氏のベストセラー小説だから、もう読んだ人も多い作品だろう。 このところ季節の変わり目の鬱症状があるので、軽そうで結構重いと聞いていたこの本を、最初はちょっと読み始めるのを躊躇していた。だけど、ぱらぱらと読み始めると止まらずイッキ読みしてしまった。 実は私はこの著者のリリー・フランキー氏っていう方があんまり好きではなかった。というか、今年になるまでよく知らなかった。しかし、今年になってよくトーク番組(特に深夜の番組)で語っていた彼は、とにかく下ネタ好きのおちゃらけた奴っていう印象だった。なんだかわからないけど種類の違う人間だと思っていた。読み終わっても種類の違う人間だっていう印象は変わらないけど、なんだか心の温かい今時のやさしい男性なんだと思い直した。 ともかく、、、泣いた。。。 お店で読んでいたのに。。。 ぼろぼろ、ぼろぼろ涙がこぼれて止まらなかった。 (本日雨のため、ご来店のお客様が極端に少なくたすかりました。はい。) この本はリリー氏の自伝的な小説で、彼とオカンとオトンのことが書かれているわけだけど、オカンが本当に日本の母的良くできた人で、、、おおらかというか、自分の息子を心底愛しているのがわかった。どちらのお宅の母も本来そうなのだろうが、昨今の親子の事件の多さを考えると本当にこのような話は心にしみる。本来、母の愛とは無償の愛で、、、どんなにできの悪い息子でも、こうして愛していける存在なんだと思う。そういうのがとてもストレートな人だ。ボクことリリー氏も、傍から見たらもうどうしようもない息子なんだけど、お母さんのことは本当に良く思いやっていてストレートな愛が感じられる。(ちょっとマザコンかもしれないけど・笑) 親子の愛も本当に考えさせられる話だった。 しかし、私はこの本を読んでお金についてもすごく考えさせられた。 東京とか大阪とかはどうだったのかは知らないけれど、昭和の地方都市はそんなに大金持ちもおらず、たいていが普通(?)か貧乏だ。リリー氏は九州の小倉の生まれで炭鉱が廃れてきた頃の筑豊などで幼少時代を送っている。そのころのエピソードとその後東京に行ってから、定職につかず極貧生活を続ける中で、お金というものの考え方が同年代の私にとっては「う~ん、、、わかる~~」という感じだったのだ。そしてひとつひとつのエピソードが切なかった。リリー氏のオカンは本当に働き者だったと思う。だけど最後までお金持ちといえるほどにはお金とは縁がなかった。だけどそんな中で、つつましい中で楽しく生活のできる人だった。最近流行のロハスなんてしゃれたものではない。だけど誠実に生きていた。ある意味美しい生き方だった。だけど一般的にはそうは思われなかったかもしれない。傍から見たらきっと苦労の連続だった。だけど美しい生活だった。 オカンが亡くなってこの話は終わるのだけど。。。 本当にリリー氏ってどうしようもない息子だったと思うけど。。。 オカンにとってはリリー氏との晩年の生活は暖かい生活だったのだと思う。 そして、こうして文字として残すことのできる息子を誇りに思っていると思う。 この話はこの夏ドラマ化される予定だった。 だけど一人の大馬鹿者のせいで今は眠っているそうだ。 フジTVの社長さんは「絶対に放送します!」って言っていた。 是非是非、早くに放送してほしい。 とても楽しみだ。 なんだか今のニートだとか引きこもりの人に読んでほしいと思った。 それと、『お母さん』している人。 みんななにかを感じて、なにかを変えられるかもしれない。 私もこの年にして恥ずかしながら両親と同居していて、毎日の生活の中でいろいろと両親に言いたいことができたり(でも決して言えない)むかついたり、失望したりするけど。。。明日からもう少し両親に優しくできるかもしれないと思っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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