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カテゴリ:お友達♪
今日、珍しい人からメールが来た。
元々は亮子ちゃんの友達で、約二年半前に雑貨屋を開業したかなちゃんだ。最初の頃こそ私もいろいろアドバイスもどきもしたが、かなちゃん自身の持っていく店舗スタイルの考えもしっかりしていたので、私の器ではアドバイスしようもなくなり、お互いの開店時間が似たり寄ったりだからお互い訪ね合うこともできず、たまに亮子ちゃんから噂を聞くぐらいの仲になっていた。その噂話によると(楽天じゃないけど)大手のネットモールに加盟し、頑張っているとのことだったし、まあ、今のご時世だから決して『楽』ではないだろうが、なんとか頑張っているんだと思っていた。 今日来たメールの件名は「お知らせ」。 なんじゃらほい?と、開けてみたら、なんと閉店のお知らせだった。 でも、別に驚かなかった。 ありえることだもの。 「とうとうかぁ~・・・・」というのが本音だった。 ウチだって他人事ではない。本当に自分でもよく潰れずに店をもたせてるなぁ~と、たびたび思う。やっと日々の売り上げに一喜一憂することはなくなったが、実際問題売り上げがないと店はもたない。売り上げができない日が続くと自然に鬱になるし、「明日は来るのかな?」なんて絶望的な気持ちにもなる。でも、なんとかかんとか運良くお客様に来ていただいて、本当になんとか続けさせてもらっている。。。って感じだ。 それでも、私は一度も辞める事を考えたことはない。 意地なのか? いや、意地だけではなかなか続けられるものではないと思っている。 好きだからでしょ? って言われても困る。「好き」っていう気持ちは、ずっと前にどこかに置き忘れたような感じだ。 あえて言えば、、、 今はこれしかないから。。。 っていうのが本音かもしれない。(なんか情けないけど) 『商い』とは『飽きない』とはよく言ったものだ。 私は、一昨年、去年と本当にずっと鬱状態で(自分で言う分には鬱じゃないって人からは言われるけど、自分では間違いなく欝だったと思う)本当にその間はずっと惰性で店を運営していたので、本当に今があるのがありがたいと思っている。実は去年の秋に、また、すごーく店が好きになってきたのだ。別に秋から急に店の売り上げが上がったわけではない。だけどどういうわけか、すごく店が愛しくなってきたのだ。ある意味、ある気持ちを吹っ切ったおかげで、「今、せっかく持っているお店なんだから、今できることを精一杯楽しもう!」と思うことができたからだ。 たぶん、どんなお店をやっている人も、多かれ少なかれこういう気持ちの繰り返しで続いていくのかもしれない。 夜になってかなちゃんから電話がかかってきた。 「いろいろ応援してもらったのに、ごめんなさい」と彼女は蚊の鳴くような声で言った。 もちろん、あやまってもらうようなことではない。 私は 「辞めるのを決断するのも勇気だと思う。今までよく頑張ったね。」と言った。 それしか言えなかった。 彼女はまだ若いし、違う選択もまだしやすいから、将来についての心配はない。 でも『淋しい知らせ』であることは間違いなかった。 この日曜日が最終営業らしい。最後に一度行こうと思っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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