愛の流刑地(3)殺して・・・エロは麻薬
冬香がほんとに殺されたかったかどうか?それはベッドの上では本当にそういう気持ちだったと思う。では彼と一緒にいるときではない日常でもそうかというと多分違う。考えてもないと思う。でもどちらも嘘ではないと思う。ところで、ベッドの上での「死んじゃぅ~」ってのは「気持ちいいわぁ、どうにかなってしまいそぅ~なくらい気持ちいぃ 身も心もほんとにあなたに夢中で狂いそうだわぁ」という表現の一種で、時にはサービス語録でもあったりする。冬香の「殺して」はある意味そのバリエーションだとも思う。だけど勿論、フェイクではないわけで、殺されて後悔もないかも。そのときはそれはそれで本音の陶酔感で言ってる。そして言われたほうも「気持ちよくイカシテあげたい」の延長のように「そんなに殺して欲しいと切に願うのなら殺してあげたい」とベッドの上では盛り上がりの中で感じてしまうとこまでいっちゃった・・・まあそんな風にわたしは分析するんだけど。あ、そうだ、余談だけど「死んじゃぅ」より「めちゃくちゃにしてぇ」の方が「殺して・・」に近いかな。「めちゃくちゃにしてぇ」は「もっともっとやりまくって息もつかさせないほどにあなたにされたいよぅ」であることを考えると、冬香の「殺して」もある意味それに近いものもあるかもだ。だけど盛り上がりまくりのベッドの中で人はそんな冷静な判断ができるものではきっとない。というかどちらでも同じくらいそんなことはどうでもいいことに感じるかもだ。だから村尾のしたことは殺人でも嘱託殺人でもなくやっぱ過失致死なんだろうとか思ったりもする。麻薬と一緒で冷静な判断力がなかったとさえいえるかも。エロは時には最高の麻薬。副作用はそれ以外はもうどうでもうでも良くなっちゃうとこかな。そのほかあまりにも満たされたエロはの中で人生の上心とかもなくしちゃうとか。。。あまりにもの甘美さゆえに服用がすぎるとやはりそれなりにかなりやばい。冬香はそんな世界を知らずに家族仲良く生涯を終えるより村尾と出会って幸せだったと思うな。その幸せの最高調のところで好きな人に愛で殺されるなんてある意味悪くない人生だったときっと本人も思ってるってわたしは思う。