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我が家の末っ子スーパークール。
半ズボンから伸びる足がうつくしい彼も、とうとう小学校を卒業です。 さて、 スーパークールの通う、奈良県K小学校では、 毎年6年生にひとつの課題が与えられます。 その課題とは、ナント「自分の卒業証書は自分で作れ!」というもの。 私の故郷吉野町には「※紙漉(かみすき)」という伝統工芸があり、 ※楮(こうぞ)という植物を茹でて水に溶かし、繊維をザルですくって紙状に固める伝統工芸。 「小学生にも我らが誇る紙漉を体験させてあげようじゃないの!」という、教育委員会のクールな提案からこの課題が生まれたそうです。いい話じゃないの! K小学校に入学した子ども達は、入学と同時に一本ずつ与えられた楮の苗を植えます。それぞれが6年間かけて自分の苗の世話をし、卒業を迎える頃には、自分と一緒に育ってきた楮の木を切り、繊維を卒業証書に使用・・・いい話じゃないの! 紙漉の行程の中には「文字入れ」という作業があります。 どうやって文字を入れるのかは忘れましたが、とにかく卒業生達は自分の一番好きな言葉(「勇気」とか「正義」とかね)を卒業証書に透かし文字で入れる事ができるのです。 小学校を巣立った後、卒業生たちはツライ事があるたびに卒業証書に入れた、例えば『根性』という文字を太陽に透かし、自分を激励!明日に向かって・・・ とまあ、とにかくいい話なんだ! 平成元年入学の児童たちがせっせと楮の世話を焼いている頃、 同じく平成元年、中南米の小さな小学校に入学した私は、K小学校の同級生たちが卒業を控え、 「僕たちは楮の世話をやり遂げたんだ!さあ、いよいよ卒業証書を手作りするぞ!」 と息巻く寒い冬、「どうもはじめまして」と帰国したので、楮栽培の課程こそ体験してはおりませんが、卒業証書制作にはちゃっかり参加しました。 で、そんな「オイシイとこかっぱらい」な私が卒業証書に刻んだ言葉が、 『孤高』 ごめんなさいね。当時は「最高にかっこいい!」「頭よさそうな感じ!ブラボー!」と思ってたんです。“孤高”を。 どうかしてました。 さて。 気になるのは、スーパークールが刻んだ文字。 スーパークールで女殺しの彼だからきっと、 『博愛』とか『愛憎』とか、およそ小学生らしくない文字を入れてんじゃないの~?と、ふくらむ期待・・・。 そして、今日ついに明らかになったのです。 スーパークールの手で卒業証書に刻まれた言葉が! それはナント・・・、 『努力』 ・・・・・・ ・・・・・・・・え? 驚きました。 とても驚きました。 去年の暮れに、母を京都四条に連れて行った際、並み居るオシャレミセスや細身ギャルを目にした母が、 「ざっと見たとこやと、お母さんが一番シャレとるわね」 と、涼しい顔で言ったあの時よりも、 やはりK小学校卒業生のバカ長男・ナオキが卒業証書に入れた文字、 それが「左右」で、先生にやんわり注意されて再度文字を入れ直し、最終的に『野球』と文字の入った卒業証書が出来上がったあの時よりも、 もっと驚きました。 「努力」。 欺かれたというか、 「軽く流された」ような気がしてならない22歳の姉でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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