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先週の火曜日、会社のおつかいで梅田に行きました。
それも自転車で。 梅田はプライベートでもしょっちゅうお買い物に行くのですが、 自宅からは電車を何本か乗り継がなければ行けません。 だから、自転車で梅田に行くのは生まれて初めての経験。 いや~、知りませんでしたよ。 あんなに気持ちいいものだとは。 オシャレした人々が行き交うなかを自転車で快走。 そう、 「私、地元の者なんです。この近くに住んでるんです。だから、ここいらは私のお庭のようなものなんですよ」 って感じ。 優越の極地です。 その日の私は、もう4年も愛着している3900円のジャケット、 6年もののシャツ(1900円)、 汚いジーンズ(何日も洗濯していない)、 履きすぎてビーフジャーキー状になったブーツ、 という出で立ちでしたが、 自転車にさえ乗っていれば、どんなオシャレさんを相手にしても怖くない。 「あ~ら、わざわざそんなにオシャレして、私の地元にようこそ!おほほ、ごめんなさいね~、私ったらこんな普段着で。でもね、ちょっとタマゴ買いにきただけですから!これ、このように自転車でね!ウホホ!」 気持ちはすっかり梅田の一等地に住む金持ちの娘。 人混みを走るときも、しかつめらしく不機嫌な顔で。 「あ~もう、田舎者がぞろぞろとご苦労なことね!私なんか、これこのように自転車でタマゴを買いにきただけなのにね!」 本当は、奈良県の東吉野村出身です。 本当は、谷町四丁目から50分もかけて迷い迷いきました。 という事実はおくびにも出さず、すっかり地元住民を装う私。 実に気持ちよかった。 ・・・途中まではな。 まー、自転車に乗っているというだけで、 道を聞かれる聞かれる! 「すいません、市民会館はどっち?」 「あの、このへんに公衆電話ってあります?」 「ファミレス行きたいんですけど」 わからない。 答えられない。 聞いたこともない。 「あ~…、ちょっと聞いたことないですねぇ、すいません、他の人に聞いてもらえます?」 「ん~・・・ファミレスは分からないですね・・・うへへ、ごめんなさいね」 「電話ですか・・・ちょっと私には分からないですね・・・あの、なんだったらこのケータイ使います?」 道を聞かれるたびに味わう屈辱。 ああ、人々の心の声が聞こえてくるようです。 「あ~ん?あんたホントに地元出身なわけぇ?」 「ホントは奈良県民だろ!このド田舎者が!」 「どうせ奈良から自転車で来たんだろう」 案の定、帰り道で迷子に。 本当なら会社まで15分の道のりを、1時間半もかけて帰ることに。 バチがあたりました。 また、先週の木曜日。 卒業論文の追い込みをしていた際、監督の先生からメール。 「資料の数が極端に少ないため、文章全体に極めて窮屈な印象をうけます」 あわわわ・・・。 で、遅まきながら資料となる文献を探しに古本屋へ。 ちなみに私のテーマは「夫婦間に於ける女性差別の変遷」。 つまり、女性差別のなんじゃらかんじゃら、です。 古本屋に到着し、女性差別関連の文献を探す私。 「うーん、役に立ちそうな本がないなあ・・・」 コミック本が中心におかれているその古本屋には、 女性差別に関する本など、ほとんどありませんでした。 「ん、これはちょっと役に立つかも」 私が手に取ったのは、『賢い女性になる100のルール』という、自己啓発本。 知らぬ間に、自己啓発本のコーナーに迷いこんでいたようです。 というのも、『よい夫婦のありかた』とか『嫁さんを貰ったら読む本』など、夫婦の生活について書かれた数少ない文献(私の論文に有効な本)は、すべて自己啓発コーナーに並べられていたから。 (他にも役に立ちそうな本はないかなぁ) 本屋に用意されていたハシゴに登り、文献を物色する私。 『可愛がられる女になる!99のルール』 『愛される女性になる100の方法』 『モテ娘のヒミツ』 (卒業論文には関係ないけど、いろんな本があるもんだなぁ) 最近流行ってますもんね、自己啓発本。 山のようにあるそれらの本をかきわけ、 不安定なハシゴの上でバランスをとりながら資料を探していた、まさにその時です。 ばさばさばさーーー。どーん。 バランスを崩し、私はハシゴから転落しました。 数冊の本とともに。 「いててて・・・あーあ、本が・・・」 次の瞬間、 「落ちましたよ」 20代のカッコイイ男性が、私の落とした本を拾い、手渡してくれたのです。 ええ! あ、もしかして恋、始まる・・・? いいえ、始まるはずがありませんね。 だって、彼が拾ってくれた本というのは、 『楽してダイエット!~みるみるお腹が痩せてくる!~』 『ナゼだかモテる!あの娘のヒミツ』 『new!努力しないダイエット』 『モテない女が男性を虜にする魔法のことば1000』 など、偶然にも「楽して○○」系の煩悩にまみれた啓発本だらけ(のみ)。 なんでだよ・・・ なんで、 『彼がよろこぶ手編みセーター』とか、 『定番手料理に飽きた女性へ~プロが認めるイタリアン~』とか、 『休日につくりたい、おいしいケーキレシピ100』とかを落とさなかったんだよ、私は・・・。 いや、贅沢は言わない。 『大好きジャニーズ』とか、 『毎日10分の体操でマイナス5キロ』、 『へたっぴさんに贈るビギナーズレシピ』とかでもよかったのに・・・。 『努力ナシ!ラクしてマイナス10キロダイエット』さえ含まれていなければ、どんな本でもよかったのに。 悔やんでも悔やみきれない。 ああ、きっと今頃、彼は自宅にもどって同棲中の彼女に話してるんだわ。 彼:「オレさぁ、今日すげーずうずうしい女見たよ」 彼女:「へー、どんな?」 彼:「努力もナシにマイナス10キロを狙ってるんだ」 彼女:「やっだー、ずうずうしいわねぇ」 または 彼:「オレさー、今日すげー腹黒い女見たよ」 彼女:「へー、どんな?」 彼:「“魔法のことば”とやらで、努力もナシに男をメロメロにしようと狙ってるんだ」 彼女:「やっだー、腹黒いわねぇ」 ほんと、やっだー・・・・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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