テーマ:徒然日記(23494)
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ある日、その知らせは突然だった。 「恭子が死んだ?!」 彼女は、病気で床に伏せっていたが、 こんなに早く亡くなるとは思っても居なかった。 確か、最初は脳腫瘍だと聞いてはいたが それ以降ぷっつりと連絡が途切れてしまった。 周りの人間はただ、待つばかりだった。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ みんな、ありがとう。 私の為に祈ってくれていたんだね。 初めて、みんなに会った時には、 私に手を広げて大きく、そして強く受け入れてくれたね。 私が倒れた時にはみんな心配そうな顔をして、 すぐに良くなるからね、っていっぱい励ましてくれたね。 私も、絶対に元気になって、とびきりの笑顔で現れるから! って約束したよね。 でも、私はもうその約束は果たせそうに無いです。 白装束のお迎えがすぐ側で手をこまねいて待っています。 私は、出来る限りそいつらと戦ったけど、 追い払っても、追い払ってもすぐに側に来てしまいます。 その白装束のボスみたいなヤツが、私に向かって 「お前のロウソクは、もうこれだけしか無いんだ」 って突きつけられて、 私も、素直に頷かずには居られませんでした。 だから、これは私の最後の言葉です。 どうか、1日でも長く、そして幸せに生きて下さい。 私は、みんなの笑顔も、温もりも、言葉も忘れずに あちらの世界に持って行きます。 そして、数十年後に、みんなが追いついて来た時には その話題で盛り上がろうね。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 彼女が、書いた最後の手紙だ。 彼女の分も、精一杯生きようと心に誓った。 今まで、楽しい思い出をありがとう。 そして、さようなら。 僕の言った言葉が空を舞い、彼女に届いた様な気がした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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