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わすれな草 ~伝えたくて~

わすれな草 ~伝えたくて~

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2007.11.21
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カテゴリ:カテゴリ未分類

俺は、探偵だ。

探偵は、ハードボイルドで無ければならない。

ハードボイルドは、常に格好良く、華麗に事件を解決しなければならない。

今日は、ある男から依頼があった。


「ある女を、潜入捜査してほしい」


それは、スパイということか?

俺は、低い声で、そっと答えた。


「あぁそうだ。しかも本人に接触しながらも、気づかれないようにな」


やはり俺みたいな、ベテランになると、

こういう高度な捜査を、要求される。

ギャラは、いくらだ?


「3万円だ」


ちょっと、安過ぎやしないか?

しかし、ここで文句を言うのは

ハードボイルドの名に傷が付くと思った俺は、黙って受けることにした。



煌びやかな、ネオンが光り、客引きのボーイがうるさい。

その中の一角に、一際目立つネオンが光るビルが立っていた。

ここか・・・

ターゲットは、ここ居るとクライアントは言っていた。

俺は、周りに、気を配りながら、そのビルにそっと入る。

すると、すぐに店員にバレてしまった。


「いらっしゃいませ!」


しかし、慌てることは無い。ここまでは、俺の計算に入っている。

俺は、落ち着いて彼女に会いたいと、指定した。

店員は、俺に言った。


「2万5千円になります」


まさか、潜入する為に、ギャラの半分以上も

使い込んでしまうとは・・・

今更、ガタガタ言っても仕方が無いと思った俺は、

その店員の言うことを聞くことにする。

しばらく、待っただろうか?

クライアントに指定された、女が俺の前に現れる。

背格好は、少し低めで、可愛い。男好きのする顔だ。

俺は、その女と手をつなぎ、個室に向かった。

個室に着き、女に言われた。


「服を脱いで下さいね♪」


何だ?この女は・・・淫乱か?

しかし、下手に抵抗して、俺の正体がバレる事を恐れた俺は

女の言うことに従った。

その間に、女も脱ぎ始め、瞬く間に一糸まとわぬ姿になった。

俺の下半身は暴走寸前まで膨らんだ。

昔から、「据え膳 食わぬは男の恥」という格言がある。

俺は、欲望のまにまに、女と契りを交わした。

もちろん、仕事を忘れたワケでは無い俺は

クライアントの言うとおり、必要な情報は全て聞き出した。

その後、俺は事務所に戻り、煙草を吹かしながら報告書を作成し

クライアントにFAXした。



後日、クライアントから一冊の雑誌が送られて来た。

その雑誌の一部に付箋が付いており、そのページを開けた。

そこには


「風俗探偵 潜入取材 ソープ嬢に10分で逝かされる!」


と言う、見出しと共に報告書と、俺のアホ面が載っていた。











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Last updated  2007.11.22 03:51:04
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わすれな草2006@ star fishさん >どんどん不憫な探偵さんになっていくよ…
star fish@ シリーズものの最新作ですね。 どんどん不憫な探偵さんになっていくよう…
わすれな草2006@ star fishさん >働くって、夢を与えることでもあるんだ…
star fish@ 自分の体験も入ってそうですね。 働くって、夢を与えることでもあるんだな…
わすれな草2006@ today3さん >Y氏の隣人(漫画ですが)を思い出しまし…

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