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墨田区の建築家 「気まぐれブログ」

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2006年11月17日
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カテゴリ:建築
先月、事務所の前で鉄骨造の建物の解体が行われていた。
耐火被覆材のアスベストの使用が心配になり、関係者に聞いたところ
解体業者は「区に届出を出し、許可が出ているので問題ない。」
区は、「業者がアスベストの有無の調査しているので問題ない。」
と、それぞれ言っていたが

解体業者とは別に、独自に調査を行った。
0.1%の精度で「アスベストは検出されなかった」
とのことであった。
費用の負担はあったが、ここまでやってようやく安心できる
僕と、同じビルに入っている人たちも
「アスベストが入ってなくてよかった」と言ってくれた。
ちなみに調査費用は、みんなで折半することにした。
良い理解者が回りにいてくれて良かった。

なぜ独自に調査をしたかというと、
現行の解体時の調査は、
耐火被覆材を業者が採取し、業者が検査機関に送り、その検査結果を区に提出することになっている。
業者が、別の現場の耐火被覆材を採取し、検査機関に送った場合は、たとえ、解体が行われている現場でアスベストが使われていても「問題なし」ということで、何の対策も無しに解体が可能になってしまう。
抜け道のある許可では、本当の安全は確保できないことは
「姉歯建築士による耐震偽装事件」での事例をを出すまでも無く、明らかなこと。

耐震偽装のような失敗を繰りかえさないためにも。届出と許可の制度の見直しが必要だ。
具体的には
「耐火被覆材の採取は解体業者ではなく調査会社が行う。」べきではないだろうか?
そうすれば、抜け道はなくなると思う。

地震などの天災でもそうだが、人は「安全だと思いたがる」傾向があると言われている。
特にアスベストは、目に見えることではないので、調査して初めてその危険性が認識されるもの。
是非。制度の見直しをしていただきたい。






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最終更新日  2006年11月17日 18時00分44秒
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