燃えつきるまで
唯川 恵 著 「燃えつきるまで」を読んだ。これを買ったのは新聞で新潮文庫の新刊を見たから。読み始めるとだんだん自分とシンクロし始めて途中からワァワァ泣きはじめてしまった。私にも結婚を約束して振られて相手に次の人が出来てという経験がある。それはもう喪失を心身ともに感じて「あぁこれでもう終わりだ」と自分が生きている意味も分からなくなった。新しく付き合い始めたのが知り合いでなかったらまだ傷は浅かったかなぁとか私より彼女がいいのねとか、あぁ私って劣ってるんだとか思った。そういうのを堂々巡りで考える。こんなことじゃいけない、前に進まなきゃと何度も思う。本は1時間で読みきった。ずーっと泣きっぱなしだったけど読み終わったら泣きながらでもすっきりとした心地になった。昨晩、そんなことがあって今朝は瞼が重い。この経験は誰のものとも違う私だけのもの、似たような経験がある人でも必ず違う。来月、彼らは結婚する。それが私の中でも区切りになる。私には、まだ花が綺麗とか空が青いとか家族の大切さとかが分かるんだからこころは失われてない。大きく息を吸い込んでそんなことを思った。