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詩人たちの島

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December 10, 2005
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カテゴリ:作物


朝、気持のいい土曜日の朝。マーラーの9番のアダージョが突然、ラジオから重々しく響きだす。そのなかにある19世紀的な線の哀調の高低に耳をとめるというより、やはり耳は自然とそういうところを聴きだす。

途切れの無い音の厚み。そこから弦が解放のアリアを奏でる、無限の繰り返しが朝を世紀末の夜に変換する。

呼びかけたくもないきみが、そこに囚われているのは、いい気味である。

小学生を殺し、とくに少女をもてあそび、そして殺し、美しい晩秋の背後に、
隠れてゆく言葉、それは詩なんかじゃないね、私こそが犯人です、最低の

言葉をつなぐ、言葉でつないでゆく、火山列島の沈思の底にはなにもない。

「きみはどこにいるの?」
呼びかけられたきみの一番小さな指の白さが呼びよせる囚われの日々の欠片
シナトラが歌う
WHERE ARE YOU
拷問の被虐の悦びの歌で世界が応えた

「きみに話したい」に含まれる諸君と、その逆、つまり「諸君」のなかで開かれるかもしれないきみとは、
同じ受動であるか、きみは話したくはない、呼びかけたい、きみに、
その「きみ」が問題になっている

呼びかけたくもないきみが呼びかけられるとき、
そこに囚われているきみが
そこに開かれるきみになるとき
壁は金のように支配を尽くせるのか、単純に破れるということはありえないとしても

最低の呼びかけ
「きみはだれ」「きみはどこ」「きみはそしてどこに」
それを繋いでゆけば
呼びかけを拒否する答えが可能か

うっちゃってくれ、ぼくを、うっちゃってくれ
土俵際で
この壁際で
きみの柔らかな腹に乗せて、ね、
重力のない、晩秋の野のゲームに





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Last updated  December 10, 2005 08:42:19 PM
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