カテゴリ:politics
amor patriae
アントニオ・ネグリとマイケル・ハートの『マルチチュード』から。 ナショナリズムともポピュリズムとも無縁の愛として、彼らがあげているのが、amor patriaeである。訳すと「郷土愛」のようになるのかもしれないが、この日本語の含意するものはあまり気持ちいいものではない。ネグリとハートはこの語を「国家を持たない者たちの愛国・愛郷主義」(NHKブックス・幾島幸子訳)として取り上げ、そこにグローバリズム「帝国」に対する抵抗の根拠のひとつを見ようとしている。 現今の、当地ボロボロ「国民国家」の首相も、彼方の唯一の超大共和国の大統領も、amor patriaeの立場から、よくよく眺めると、ロボットのような、傭兵のような、空疎なものに見えて仕方がない。 ネグリとハートによると、マキアヴェッリはその「君主論」の最後に、次のように書いているという。 ――この野蛮な外敵の支配下で、誰もがその悪臭に耐えている」―― お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 3, 2007 04:53:27 AM
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