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詩人たちの島

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July 3, 2007
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カテゴリ:翻訳
love (Charles Bukowski)

answering a letter to somebody in Alaska
the radio has been tuned in to a new wave
group and I have listened to their work
and found that the favorite word in
all their songs is
"love."

the person in Alaska is young but dying,
considering suicide, and he wants to know
what I think
about it all, he wants an answer, he needs
one
and it's a difficult letter to write
as the young boy on the radio sings
"walk out on me now, baby, and I'm
done..."

I change the station, get some classical
music, then my phone rings, it rings and
it rings
on a hot July night

nothing ever goes as it should, it
goes as it must, and I move toward the
telephone
even as warheads are
constantly shuttled
underground
on hidden railroad tracks
so that
enemy missiles cannot
locate them

I pick up the phone, say "hello,"
and
wait.

ブコウスキーのloveという詩、これは“WAR ALL THE TIME”という1981年から1984年の詩を集めた本(1994年・Black Sparrow Press刊)に載っているものだが、7月の詩ということでトップページに引用した。この詩を訳してみよう。誤訳は覚悟のうえ、また批正を乞う。湯浅さん、暇な折に、あなたの近況とともに、この拙訳の批評もお願いできたら、うれしい限りです。


愛とは

アラスカに住んでいる誰かに手紙を書いているとき
ラジオではニューウェイブのグループの音楽が流れていて
私はそれを聴いていた
彼らのすべての歌に出てくる
お気に入りの言葉は
「愛」であることに気づいた


アラスカにいる男は若くて、しかし死にかけている
自殺を考えているのだ、彼は知りたがっている
私がこれらすべてについて、考えていることを
答えて欲しいのだ、必要としているのだ
だから、こいつは書くには難しい返事だ、
ラジオで歌っている若い男の歌のように
「俺のことはうっちゃってくれ、ベイビー、
おまえとの仲は終わってしまった」などとは
書けない


ラジオの番組を変える、クラッシックが流れている
そのとき、電話のベルが鳴る、鳴る、また
鳴る、7月の暑い夜に


そうであるべきというように物事がたちゆくなんてことはありえない
そうでなければならないというようにしかならない
私は電話のあるところに向う
地下の隠された鉄路の上で
ひっきりなしに多くの弾頭が移送されている
敵のミサイルから、その場所を発見されないために
まさにちょうどそういう時に電話が鳴り、私は電話を取る


「ハロー」と言う
そして
待つ



この詩には、ブコウスキーという酒飲みで、だらしないオールド・パンクという世評に反する何かとてもdecentな彼がいるような感じがする。ブコウスキーという人間のアンガージュの仕方とでもいうか、心優しい大男といってしまったら、それにつきるのかもしれないが。しかし、難しい詩である。ブコウスキーのドキュメンタリーがあって、それを観ていたら、ボノというアイリッシュのシンガー、彼は大のブコウスキーファンなのだが、彼が「ブコウスキーはメタファーを習う暇さえなかった、彼は一刀両断に平凡な表現で、この世界を切る」というようなことを語っていた。しかし、この詩はどうだ。実は正直に言うと、第4連目がよく理解できないのである。ここが、この詩の核なのだが、いまだにうまく私の頭では整理できないでいる。(ということで、湯浅さんはじめみなさんのご教示を待つしかないのです。)





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Last updated  July 3, 2007 09:35:52 PM
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