450690 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

詩人たちの島

詩人たちの島

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
August 1, 2007
XML
カテゴリ:update
拓へ

1年と2ヶ月ぶりに会ったのだけど、君はずいぶんたくましくなったね。バーミンガムでの1年の体験がすごくきみを成長させたのだと思う。でも、君の根底にある、恥じらい、正義感、ねばりつよく奮闘するこころ、そういうものは、高校時代とまったく同じだった。

二人で話していて、いろんな名前がでたけど、その一つ一つに対して、今のきみの批評と見解を聴くことができた。社会学という学問を選び、そのなかで君が成長してゆく、そのプロセスを昔の高校時代の担任は、ともにたどることで自分もなぜか成長したような豊かな気分になる。

君のフィールドは、しかし実に困難なものだ。パレスチナ、トルコ、英国におけるエスニシティ、ティモール、など。社会学が目指すものは「よき社会」のための、ありうべき理論とその具体化であると、乱暴にも思うのだが、君があえて選び、実際にそこに行き、そこで生きている人々と交歓する、そういう体験から生まれる「理論」、それは大きくなくていい、小さいけど、生きていてよかったと、そこの人々が思うような「理論」を、いつの日か、君が創出することを、ぼくは期待している。

ガヤトリ・スピヴァックのことを話してくれたね。「サバルタンは語れるか」。これは非常に難しい問題だけど、社会学の歴史そのものに突きつけられた刃、言い換えればアカデミズムの「語り」からつねにすでに逃れてゆく「他者」、それをいかに感知できるかどうかということではないのか。果てしなく自己言及に陥ってゆく「学」の語りの外部に「サバルタン」がいる。それでは社会学とは何か。いや、それだからこそ常に新しい「学」の創出が目指されてもいるのだろう。これは帰ってから思ったこと。言い尽くせないが、私自身のためのメモとして書いておく。

いろんなことを考えさせられた。短い時間だったが、「三ヶ月ぐらい、命が延びた」というのは正直な感想です。

また、会おう、そして、この老耄のもと担任にいろいろ教えてください。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  August 2, 2007 03:02:29 PM
コメント(0) | コメントを書く
[update] カテゴリの最新記事


PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

蕃9073

蕃9073

Favorite Blog

まだ登録されていません

Comments

船津 建@ Re:Die schlesischen Weber(シレジアの職工)(05/25) 引用されている本にはかなり重大な誤訳が…
名良橋@ Re:言挙げせぬ国(01/04) YouTubeで虎ノ門ニュースをご覧下さい 自…
http://buycialisky.com/@ Re:これでいこう(04/05) cialis vs viagra pros and conscialis so…
http://buycialisky.com/@ Re:鼓腹撃壌(12/25) cialis alcohol efectoscialis 5mg tablet…
http://buycialisky.com/@ Re:横浜遠足(04/30) what do cialis tablets docialis typeson…

Freepage List


© Rakuten Group, Inc.
X