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詩人たちの島

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January 2, 2008
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今日、息子が国立のアパートに帰っていった。夜の十時、竹芝桟橋から出る船で、神津島と式根島に行くということだ。最初は奄美を予定していたが、帰りの便が取れなくて、変更したという。彼が帰ってから、また老人たち三名プラス老猫一名の日常が戻ってきた。

昨日は飲みすぎたつもりもないのに、疲れて早々と寝てしまった。昼に、片倉城址の山腹にある住吉神社に、息子とわれわれで初めてお参りに行った。閑散とした神社で、数少ない年寄りの氏子さんたちが、テントを張って、これも数少ない参拝客に対していた。いい風情だった。

どうにか年賀状を書き終えて、投函した。

冬の透明な空に恵まれた正月である。

「S高校を卒業して、24年になります」という教え子の賀状などを見ると、ありふれた感想だが、月日の立つはやさに驚かされる。彼は私のなかでは、まだ憧れと含羞と、いささかの反抗心を秘めた高校三年生である。しかし、今は奥さんと、少年になった息子を支える大きな鉄会社の工場長である。

教え子たちの多くの賀状。年に一度とはいえ、それを何十年にもわたって、彼ら彼女たちが、その近況を昔の担任に伝えてくれる。その幸せに報いるためには、書かずにはいられない、疲れたなどとはいってはいけない、と思う。どうにか書き終えて、投函する。これが、いつもの年のいつもの始まり。だから、書き終えるとホッとする。

考えてみると、いつも自分よりは年少の人たちとともに生きてきた。悩み、笑い、怒り、歓びを一緒に繰り返してきたのだった。そのことが自分のエネルギーを、生きるためのそれを、かきたててきたのだ。批判され、同情され、あるいはともにいるに足るものとして見られることはあっても、悪意のなかでお互いを見つめあうことはなかったと思う。生かされてきたのだ。社会という場とは違う、たしかに恵まれた空間があったと思う。スクール(暇という稀有な時空)。効率や経済的なタームでは語れない時間と空間が豊かにあったそこ。「美しい時間の場」とでも形容したくなるそこも、ずいぶんと様変わりしたが、そこで「生き合った」ことを卑下するつもりはない。

36年間存在したそこから、今年の3月で私も「社会」に巣立つということになるわけだ。
それでも、そういう場、基本的には反効率と反等価交換(これは内田樹のいう意味での)、反消費のための「時空」を作り出していくために微力を尽くして働きつづけたいと思っている。「豊かな時間」を蓄積していきたい。
というのが年頭のresolution。

今年もよろしくお願い申し上げます。





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Last updated  January 2, 2008 09:19:24 PM
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