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February 4, 2006
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カテゴリ:WATSUフォーラム
WABAニュースレター秋特別号に掲載されていたハロルドの記事を日本語訳しました。
ワッツフォーラムをご覧下さい。

Watsu - Closeness, Immersion and a Still Base
                                                                by Harold Dull

harold101


なっちゃん、日本語訳お疲れ様でした。
イヤ~、これを訳すのは本当に大変だったと思います。
これでもまだ、詩人ハロルドの文章としては実践的な文章で、訳すのも簡単なほうなんですよ。


ハロルドは、水中で低く構えることに「immerse」という言葉を使います。
直訳としては、「水に浸かる」です。
水中で立っていることを「immerse」とは言いません。
肩まで沈みこんで、初めて「immerse」と言います。
要は、浮力と重力の微妙なバランスの中で、辛うじて姿勢を保っている状態。
「sink」でもなければ「float」でもない状態のことです。
ワッツで最も基本的で重要な姿勢のことを指しています。

また、「immerse」はキリスト教の洗礼の一つである「浸礼」も意味します。
ハロルドは特にキリスト教に傾いている人ではありませんし、
東洋の精神世界にも非常に精通している人ですが、
信仰深い人なのは間違いありません。
もしかしたら、水に浸かって身を清める儀式に、少し意味をカブせているかもしれません。


で、この記事の中心になっているのが「Still Base」という言葉です。
これは、どうしても訳しにくい造語ですので、
訳中はそのまま「Still Base」と表記しています。
少しここで、背景情報を含めてご説明しておきます。

ハロルドは、
様々な水中のボディワークが次々と開発される中、
「ワッツとは何か?」という核心について答えています。
ワッツを独特のものにしている3つの特徴を挙げています。

Closeness  ワッツならではの、非常に近い距離感です。
Immersion  浮力と重力の狭間の位置を指しています。
Still Base  「動」と「静」のうち、「静」が元であるという考えです。

例えば、「ヒーリングダンス」というボディワークがあります。
ほかにも「ジャハラ・テクニック」「ウォーターダンス」「ファイア&ウォーター」…
これらは「ワッツと何が違うの?」という質問もしたくなりますが、
言ってみれば、「この3つの特徴がない」という答えになるわけです。


「静」と「動」に分けて考えたとき、
私たちは、どうしても「何かをする」ことに意識を奪われがちです。
ワッツを学ぶ過程でも、友人にワッツをするときでも、
レシーバーを抱えて「次に何をする?」ばかり考えていませんか?


  すべての「動」は、「静」から生まれる

  「する」ことよりも、「いる」こと

  「静」を共有することで、「動」は自然に生まれる



ハロルドはそんな宇宙的な話をしてるんです。
ま、簡単に言うと「こっくりさん」みたいなものですかね… (^o~)

いずれにしろ、
これがStill Base(=「静なる源」)の考え方です。
またそれが、
ワッツを他のボディワークとは全く異質のものにしている要素と
ハロルドは説明しています。


されど、言うは易し。


去年の夏、ミナクシのセッションを受けたとき、
ミナクシは、ボクの背中の1点にピタッと来ました。
ボクは車の運転をするとき、右腕をハンドルの上に乗っけるクセがあります。
そのため、長い運転の後は、右肩甲骨の横に決まってしこりができます。
ミナクシが指を置いて離さなかったのは、その1点でした。
ハロルドの説明からすると、
アレもStill Baseから伝わってくる直感、ということになるんでしょう。

やはりハロルドやミナクシの一流のフリーフローを受けると、
「まだまだ先は長い… 一体、たどり着けるのか…」
としみじみ感じます。








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最終更新日  February 5, 2006 03:14:06 PM
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