カテゴリ:漫画
!!注意!!18禁SM
追っかけデータ整備のため再読。 著者の初BL単行本。短編と短編連作を各4作収録。現代物ですが掲載誌が「モーリス」と「絶対麗奴」ということで、耽美・廃頽の色が濃く、またアダルト向けでSM要素が多いです。が、読み手を選ぶ作品ながら、独特の艶の中に可愛さを含む繊細に描きこまれた画面と、文学的な気配が濃厚で、好きな人にはたまらないと思われます。かくいう私もその一人ですが。 タイトル作はなく、また針に連想されるピアッシングは1作のみですが、心に、身体に、痛みだけではない何かを残す作品群を表すのにこれ以上はない書名も含め、大好きな一冊です。 【収録作】 義理の叔父に体を弄ばれることがわかっていながら、彼に会いに行ってしまう…罠に仕掛けられた蜜のような甘い快楽と澱のように降り積もる心の翳が交錯する「綾人」、代償のように身体を求められ、しかしそこには、心が存在すると感じていたのに…大切なものを亡くす傷みを分け合った筈の、男と居候の少年の亀裂を描いた「志乃」、留学した兄、彼が姿を消した本当の理由は、その無垢で狩人を誘う彼の…不在の兄を介して出会った彼の仲間と弟を描いた「春のあと」、ひと冬を写真家の下で過ごし、その数枚の作品と記憶の中にのみ鮮やかな色を残し、椿のごとく花を落とした少年を描いた「蜜月期」(以上初出「絶対麗奴」) 少年と従兄の閉じた世界。その中でのささやかで重大な心の移ろいを描いた連作「さくら色のあと」「さかなの目」「浮躁」「夏の風景※」(以上初出「モーリス」、※のみ書き下ろし) 追っかけ作家のページへ(clogger)→ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.03.01 11:39:08
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