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ポケットの中にいつも少女

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2009.08.01
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カテゴリ:漫画


原作・英田サキ、作画・山田ユギの夢のコラボ!と期待しすぎたのか、今一つ盛り上がりに欠ける作品でした。
【あらすじ】
倉田泉巳は、ある朝、思いがけない男と再会を果たす。それは中学時代の親友であり、卒業式の日、理由も告げず自分を拒絶した男、高津戸真だ。なにごともなかったように振る舞う高津戸に、泉巳は戸惑いながらも嬉しくもあった。一方、義兄の椹木とは良好な関係を築きつつも微妙な緊張感を抱えていた。そんなある日、高津戸は椹木に嫉妬のようなものを見せるのだが…
過去を抱えた大人たちの恋の物語登場!!
(裏表紙より)

主人公である泉巳の義兄をヤクザ、相手役の高津戸を刑事として、英田作品らしく裏社会と密接な関係を保ちつつも、どちらの世界にも染まりきれない不安定故に退廃的な色気のある男達の物語となっており、それを山田ユギらしい艶のある絵柄で破綻なく描き出している、とは思うのですが、お二人とも原作付きコミックスが初体験だったせいか、物語、画面ともに無難にまとまりすぎている感じです。
表現が適当でないかもしれませんが、自然な歪さが美しい貴石を二つ組み合わせようとして、各々の魅力であるその歪みを削り取ってしまい、素材こそは美しいと類推できるものの、ありきたりな出来になってしまったような。
無名の作家が描いたものならば、かなりの高評価を付けられると思いますが、ネームバリューに負けた感のある残念な作品です。

2009年7月現在、Hertz誌で引き続き義兄編を連載中。義兄と相手役が共に裏社会の住人ということで、より英田先生のフィールドに近づいたと思われます。単行本一冊分こなして、お二人とも慣れてきたかと思いますので、義兄編は「名作」の誉れを聞くことができるよう期待したいです。

石原理先生の帯は面白かったですね。つーか、本編は雑誌で読んでたので、この帯の為だけに買いましたよ、私。





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最終更新日  2009.08.02 02:45:38
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