うちの評価制度(2)
続きです・・・。もうひとつの職務の自己評価というのは、入社年度や貢献度によって、社員に1級、2級といった級がついており、その級に沿った職務が何を求めているかが書かれた項目に対し、自分で点数をつけていくものでした。これも他人がどう自己評価しているかわかりませんが、私は各項目を満点はつけませんでしたが良い点をつけておきました。これも後で知ったのですが、この自己評価の点数だけで賞与や昇給に関係していると知りました。評価にはS,A,B,C,D,Eとあり、Sは全体の3%、Aは10%といった割合が決まっており、各課長はグループ員の評価割合にあうように、個人の点数を調整していきます。さらに部長は、全員の自己評価を集め、部長が各課の平均を見ながら、この課の平均を4点下げろとか、10点下げろとか各課長に指示するのでした。各課長はまた個人の点数を調整していきます。そして最後に点数の良い順に並べ、S~Eの評価が決まります。自己評価がそのまま通ってしまうのも驚きでしたが、さらにその点数を各課内で調整するのにも驚きました。課のエース(よくできる人を仲間内でこう呼んでいました)になればいい評価ということになります。課で見ると、仕事の内容が違いますので、課のエースといえども力の差がかなりありますが、同じ評価になるわけです。また、できる人でもグループ員のレベルが高ければ、悪い評価になってしまいます。案の定、課内で一番できる人、できる人だがグループ員がよくできるため悪い評価を受けた人、若いために悪い評価にされた人がその会社を辞めていきました。人と人を絶対評価するのは無理だということは分かっています。評価が無理だからといって、評価を数字まかせにして、何か不公平さを感じさせる評価制度がいいものとは思えませんでした。会社への貢献度の他に、その人への期待度、将来性を個人の評価に反映させることができたらいいのですが、会社が大きくなればなるほど難しくなっていきます。個人の仕事の複雑性とがんばり度を判断するのも非常に難しいですが、モチベーションの下がる制度ならいらないと思いました。