カテゴリ:ブライダル業界温故知新
結婚式の1日、何度も見たくなる映像で残すお手伝い
結婚式の記録ブルーレイ、DVD、ビデオ撮影 Wedding Kiss です。 お問い合わせはコチラ むか~し、むかし、私がこの業界に入った頃、結婚式のビデオ撮影はおおかた定番商品として認知されていました。 そんな時代よりももっと前、ビデオデッキが家庭に普及し始めた頃(もちろんパソコンも携帯電話も無い時代、今から比べると原始または暗黒時代です(^^; )、結婚式のビデオ撮影なんて誰も考えていなかった頃は、dapandaさんの記事のように、『 とりあえず無料で撮影して、ご希望があれば購入出来る 』というシステムだったのです! まだ若い頃の僕が当日勤めていた会社の専務から聞いた話です、「いいか久保、昔は大変でな・・・。」みたいな流れで教えてもらった話ですよ。 当時の状況を考えれば、そのような売り込み方も必要だったかも知れません。 この「無料で撮るだけ撮って欲しかったら買ってね♪」方式は専務から聞いた話でしか知りませんが、その後DVDが出始めた時、「DVD撮影の注文してくれたらDVDプレーヤーもあげちゃう♪」方式は実際に目にしてきました。 それに携帯電話(白黒画面で写真も撮れない初期のもの)が出始めた時は、携帯電話本体をプレゼント!とか、インターネットが出始めた頃はプロバイダ料金がゼロ!、ADSLが出始めると専用モデムをただであげちゃう!とか、まぁそんなことが色々とあったんですよね(覚えてます?若い皆様は知らないかも知れませんね orz)。 ようするにまだ普及していない新しいアイテム、メディア、そういったものは使ってみないと価値が分からない、もしくはたとえ本体をタダであげても、携帯電話の契約で利益は確保出来るというビジネスモデルと考えてもらえば、理解出来ると思います。 さすがのdapandaさんの分析ですが、研修というのはほぼ当たり!でしょう。 コストをかけずに新人に練習させて、あわよくば販売まで見込める・・・、無料だから出来は悪くても構わないし、ビデオ業者にとってこんなにメリットが多い方式はありません。 ハッキリ書いてしまいますが、要するにお金なんですよ、景気が良ければ新人研修もしっかり出来るけど、今はとにかく結婚式業界は不景気です、特にビデオ屋は厳しいでしょうね。 『特にビデオ屋は』と言うのは、おそらくこの「無料で撮るだけ撮るから欲しかったら買ってね!」方式は、写真や司会、その他の商品、アイテムではやっていないだろうことから推測出来ます。 また同時に結婚式業界全般が厳しい状況にあって、ビデオ屋だけがこんな無茶な方式を採用、実行しているとも言えます。 僕が昔専務から聞いたこの話は、結婚式ビデオの黎明期の言わば苦労話であり、もっと言えば、結婚式ビデオを世に拡めたい、知ってもらいたいと言う、「情熱の話」でもあると思います、プロジェクトⅩみたいな(^^;。 でも令和の現在、こんな売り込み方が真っ当な筈はありません、だってそう思いませんか? 例えばハンバーガーや牛丼など、「とりあえず食べてみて、美味しかったらお金払ってね!」なんて商売あり得ません。 ディズニーランドやUSJのようなメジャーなところと違う西武園のようなところが、「遊ぶだけ遊んで、楽しかったらお金払ってね!」なんてやりますか? いやいや、無料のチケット配ったり、通販で使用後に返品&返金が出来たり、食事だってお試しやサービスで一品無料で増えたりするよ!と思われるかもしれません。 でも、例えば無料チケットは入場料はタダでも、園内の食事他の売り上げがあります、食事の際の一品サービスも同様で、他で売り上げ&利益があるからこそ。 通販の返品は結婚式ビデオと同じに思えますが、均一の在庫がある物販と映像撮影(&簡易であっても編集他の作業コストあり)のようなサービス業はちょっと毛色が違うと言うか、比較にはならないと思います。 35年も前の「無料で撮って、良ければ買ってね♪」方式を持ち出してくると言うのは、かなり苦しい状況だなと言うのが正直な気持ちです。 個人的な懸念としては、このようなビジネスモデルでその場しのぎの商品(ビデオ映像)を販売、納品されると、「結婚式のビデオなんて面白くない」、「一回見たら二度と見ない」と言う、いつもの恐怖の認識がまた拡がってしまうことです。 フリーになって21年、その恐怖の認識を払拭する為に一生懸命やってきました。 ちゃんと撮影して、ちゃんと編集した結婚式のビデオは、何度でも楽しめるし、生涯の宝物になります。でもまた振り出しに戻されてしまうかと思うと、ちょっと許せない気持ちもありますね。 と、ここまで書いておいて急に八方美人的なことを言いますが、この方式、ビジネスモデルを否定はしません、ビデオ会社には大きなメリットがありますし、お客様さえ納得するのであれば、良ビジネスモデルとさえ言えるでしょう。 あくまでも、「よそはよそ、うちはうち」です。 ただ、dapandaさんが書いているように、撮影内容が良質と言えないだけでなく、当日の現場でその瞬間瞬間に新郎新婦だけでなくゲストにも迷惑がかかるような事態は覚悟しておく必要があると、脅すわけではありませんが、ひと言加えておきます。 ちょうど昨日、一昨日と書いた、「友人スピーチの邪魔をするカメラマン」のような実例がありますから。 さて、メチャクチャ長くなりましたが、昔話もあったことで温故知新としてまとめてみたいと思います。 このような特殊なアイテムや方法を提案されて、それを受けるか断るかの基準について、もしくはタイトルにもあるように単純に提案されたアイテムを注文するかどうかの判断基準を書いてみます。 結婚式に関わるものの金額はどれも高額で、金銭感覚が鈍る、狂ってくると言うのは良く聞く話ですよね。 どんなものでも万単位、10万単位ともなれば普通は時間をかけて悩むところを、結婚式や披露宴だとパッパッと決めなければいけないことが多いと思います。 先ずは今回の「無料でビデオ撮影、良かったら買ってね♪」のようなアクロバティックなセールスがあった場合は、上で書いたように他のイメージしやすい商品、ジャンルのものに置き換えて考えてみましょう。 「タダで食べていいからこのハンバーガーどうぞ、美味しかったらお金払ってね♪」と考えれば、ただで出されるハンバーガーが美味しい訳ない!または、そんな怪しい商品はいらない!となるでしょう。 同じ状況でも、通販で買った靴の返品と想定&納得できるなら、試しに撮らせてみようと判断をされるのは良いと思います。もしかしたらその判断のお陰で良い結果になるかもしれません。 そんな怪しい商品ではなく、例えば金額で迷う場合も、他の身近なイメージしやすい商品に置き換えると、鈍った感覚を取り戻せるかもしれません。 指輪やドレス、料理、装花、ビデオや写真、司会などなど、ハンバーガーに置き換えてみましょう。 花嫁に関わるもの(指輪やドレス)やゲストに関わるもの(料理や装花、司会)は、ハンバーガーのパンやハンバーグになりますよね、それが無ければハンバーガーじゃありません(笑)。 でもプロフィールビデオやキャンドルサービス、もしかするとケーキ入刀でさえ、ハンバーグの上の目玉焼きかもしれません、目玉焼きが無くてもハンバーガーでしょ? ビデオや写真はどう思われますか? ちゃんとしたビデオ、写真は、特製ソースかなぁ。 スーパーで売ってるケチャップやマヨネーズでも美味しいって言えば美味しいけど、もし本当に特別なソースをかけて一度食べてみたら、やっぱりこの特製ソースでないとダメだ!となるのではないでしょうか? そんな訳で今回の温故知新 注文するかどうか、アイテムや料金に迷ったら、身近なものに置き換えて考えましょう! 長い文章にお付き合い頂きまして、ありがとうございました。
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Last updated
2019.12.25 22:50:32
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