カテゴリ:ブライダル業界温故知新
結婚式の1日、何度も見たくなる映像で残すお手伝い
結婚式の記録ブルーレイ、DVD、ビデオ撮影 Wedding Kiss です。 お問い合わせはこちら。 むか~し、むかし、まだ人類が火を使っていなかった頃・・・、そんな昔じゃありませんが、もう30年近く前のお話です(^^;。 私が結婚式のビデオ撮影をするようになった頃、当時のビデオシステムは下の図のようなものがほとんどでした。 えっ?図が下手過ぎて良く分からない? と言うよりも綺麗に書いても意味が分からないと思います(笑)、当時はセパレートと言って、撮影するビデオカメラと録画するビデオデッキが別々だったのです。 赤のビデオカメラも今のものよりも大きくて重く、肩に乗せるタイプのものです(但し、この重さやスタイルは撮影の安定感にはとても有利でした)。 コンセントからの電気をビデオカメラ用にする為のACアダプターだけでも大きな弁当箱みたいなものが必要で、明るさを確保するためには100W以上のビデオライトを常時点灯しながら撮影していたんですよ。 そんな大きなビデオカメラと録画するデッキを繋ぐケーブルが緑で書いた10~15mもあるマルチケーブルで、電源、映像信号、音声信号、録画のスイッチのオン・オフなど沢山の機能がある為、メチャクチャ太くて重いものでした。 ただでさえ重いのに、このマルチケーブルに予備録画用の細い映像ケーブルもセットにしていて、重いわ、扱いずらいわ、本当に大変でした。 そして青で書いた録画用デッキ、2台とありますが、メインデッキは業務用のもので、もう1台は家庭用のビデオデッキを予備録画機として使っていました、この他にも確認用モニターもあって、ブラウン管(!)の小さなモニター、ビデオカメラ同様コンセントからの電気を業務用デッキで使えるようにするアダプターなどなど、をスチールラックなどにセットしていました。 このスチールラックの部分を各業者が工夫して、専用のケースを作ったりしていましたが、おおよそ撮影&録画のシステムはこんな感じです。 ちなみに今私がメインで使っているビデオカメラはソニーのHXR-NX5Rで、こんな感じのビデオカメラです。 ファインダーがモニター代わりになりますし、SDカードのスロットが2つあるので、同時に2つのメディアで録画が出来ます、もちろんケーブルなんて必要ありません。 信じられないでしょ! 上の昔のシステムがこんな小さなビデオカメラに丸々収まってるってことですよ! ウソだっ、ウソだと言ってくれー! っていう驚きがいまだにあるんですよ、もう10年くらいこのようなビデオカメラを使ってるのに・・・。 さて、ビデオ撮影のシステムや詳しい仕様を書いても仕方がないのですが、要はこのようなシステムで撮ることは、かなり撮影に制限があったと言うことです。 私がこの仕事についた頃は、結婚式のビデオ撮影は二人一組が当たり前でした。 ビデオカメラマンが撮影し、アシスタントがケーブルを捌いたり、デッキの録画状況をチェックしたりするのです。 先ほども書いたようにマルチケーブルは重くて、扱いづらいので、ビデオカメラマンの動きに合わせて、アシスタントが巻いたり、延ばしたりします。 ビデオカメラとビデオデッキが離れているので、撮影中は録画に異常がないかどうかはアシスタントがチェックします。 披露宴会場内のゲストに迷惑をかけないようにとなると、2人一組でやるのがベストだったんですね。 当時は1会場で1日に10組とかの撮影も当たり前にあったので、アシスタントのアルバイトが足りない時などは、無理矢理一人でやる、なんてこともありました。 そしてバブルがはじけた後は、このシステムでビデオカメラマンが1人で撮影することが増えてきました、経費削減の為です。 基本的には上のシステムでしたから、ひとりでやるのは大変です。でもやろうと思えば出来るんですよねぇ、これが(^^;。 披露宴の進行に合わせて撮影位置を移動しますが、例えば主賓のスピーチの後半になったタイミングで、ビデオカメラを三脚に乗せた状態で固定撮影しながら、自分はケーブルを捌くのです! スピーチ中に次の撮影位置までケーブルを延ばしておいて、スピーチが終わるとパッと三脚を抱え、片手でケーブルがゲストの邪魔にならないように調整しながら移動します。 時々、柱などに引っ掛かってしまってケーブルがうまく操れない時もありますが、そこは余裕を持っておいて、どうにか次の撮影位置に辿り着くと、また三脚固定録画の状態にしておいて、引っ掛かったケーブルも含めて、綺麗に処理していきます。 う~ん、書いてるだけでもめんどくさい。 このような撮影方法が出来たのは、昔はゲストの移動が少なかったからだと思います。 ゲストの移動?って思いますよね、 例えばケーキ入刀のシーン、今ならワッとゲストが大勢ケーキの周りを取り囲むように集まりますが、昔はそこまで大勢集まりませんでした。 それこそキャンドル入場のクライマックス、大きなメインキャンドル点火のシーンも、チラホラと集まる程度で、私はこのメイン点火をロングショットで撮影するのが大好きでした。 点火の瞬間にキャンドルとトーチをアップにしておいて、点火後にゆっくりと画面を引いていくと、キャンドルとゲストが収まっていると言う画が好きだったのです。 これにはアシスタントの協力も必須でしたけど。 ゲストが大勢で取り囲むようになったのは、ケータイやスマホの普及が大きいと思っています、誰でも写真や動画が撮影出来るようになって、ケーキ入刀などのシーンの様子が変わりました。 それこそ「次はケーキ入刀です!」と司会者さんが告げると、我先にとケーキの周りに集まりますよね、下手したら今のビデオカメラで撮ってる私も場所取りに間に合わないかも?、ましてケーブル捌きながらなんてやってたら、もう撮影位置を確保することすら出来ません。 これは大きな変化です。 まぁ、長々と書いてきましたが、このようなセパレートのシステムで結婚式、披露宴を撮影するというのは、今から考えると本当に制約が多くて、もう戻りたくないと言うか、今ならやってらんねー!ということなんですよ、と言うことをお伝えしたかったのです。 本来、温故知新のコーナーは今後に役立つような締めくくり方をしたいのですが、 今回こんな日本昔ばなしを書いたのは、次回の記事の為の前フリになりますので、ここで一旦終わりにします。 次回も是非ご覧くださいね! __________________
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Last updated
2020.05.13 12:26:02
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