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カテゴリ:あおぞらクリニック
もうちょうど1ヶ月も前の話になり恐縮ですが 『AED』の講習会に参加しました。 我が社の入っているビルにもAEDが数台設置されています。 ビルのテナント従業員で業務上差し支えのない希望者を対象に 2回に分けて講習の機会が設けられました。 『AED』が設置されて以来、3回目の受講です。 毎年4~5月に開催されています。
熊本市消防局救急課の職員さん4名のご指導で、 4班に分かれて約90分間の実技講習です。 『新しい蘇生法 ~日本版ガイドライン2005~』に基づきます。 このガイドラインは、素人でも出来る蘇生の確率を高めるために作ってあり、 5年に一度改訂されます。来年2010年にまた改訂になります。 どんどん変わっていきますが、基本は命を救うこと、脳に酸素を送ることです。
“AED”とは、「自動体外式除細動器」。 突然死をもたらすことの多い心室細動状態(心臓が震えている状態)に 電気ショックを与えて正常な状態に戻す機械です。 パッドを胸に貼り付けると自動的に心電図を解析し、電気ショックが必要な場合のみ 電気ショックを実行します。機械がしゃべってくれるので、突然使うことになっても 慌てずにゆっくり、機械の音声ガイダンスや説明書きの指示に従いましょう。 そして何より、普段からAEDの設置されている場所を確認しておきましょう。
熊本市の人口は、現在およそ68万人。 政令指定都市(特例期間)にまだわずかに手が届きません 68万人の人口に対して、18台の救急車で対応しています。 平成20年のデータによると、119番通報してから救急車が 到着するまでの時間は熊本市5分18秒、全国平均は6分54秒です。 田舎だから信号機が少ないからかしら・・ 熊本市の場合、救急車は約19分に1回出動しているそうです。 救急車が到着するまでに、 居合わせた方々でとにかく脳に酸素を送りましょう。 脳細胞は酸素がないと、ものの数分で死んでいきます。
『新しい蘇生法 ~日本版ガイドライン2005~』では 人工呼吸(マウス・ツー・マウス)を求めていません。 とにかく脳に酸素を送るために心臓マッサージを続けることになっています。 しかしサニーは今でも、もしもの時に備えて 人工呼吸時のビニールマスク『キューマスク』を持ち歩いています。 いつも制服の胸の内ポケットと、私物のハンドバッグに忍ばせています。 紙には緊急時の手順が書かれています。 このビニールマスクにより、患者さんの嘔吐物や血液と直接触れることがなく 感染防止率が高まります。また、自分が吹き込んだ息、あるいは患者さんの呼気は 黄色い部分に逆流防止弁が付いているため、自分に吹きかかってくることはありません。 あくまでも、完全に感染が防止できるとは言い切れませんが、 救えるかも知れない命を、我が身もより安全にして救助したいと思います。
今回ご指導いただいた熊本市消防局の方々。 チーフ的存在の方は、以前もご指導いただいた方です。 サニーのことを覚えておられました。 以前、人工呼吸と心臓マッサージを、人形リトル・アニーにしていた時に 「あなたはどちらかで訓練を受けておられますね」 とおっしゃった方です。 印象が強かったようです。 たまたま今回もその指導員さんのグループでした。 (座っていた場所のかたまりで組分けです。) ご指導にも熟練されている方で、 講習生を惹きつける魅力がおありです ウィットにも富んでおられます そして後進を“泳がせてあげる”余裕があります。 『AED』の講習のみならず、 この方のご指導の姿勢も学べた実り多き講習会でした
当建物はいろんな会社が入ったビルなので 講習会参加者のお仕事の分野も様々です。 サニーはクルー時代に厳しい訓練を受けていますが、 そのような経験は少ないであろう皆さんが とても真剣に積極的に講習に取り組んでくれました。 その姿勢が、とても嬉しかったです この講習会の機会を設けて下さったビルの管理会社さま、 そして消防局員の皆さま、ご指導ありがとうございました
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