NCIS~ネイビー犯罪捜査班8 #174 Recruited
『新兵募集』しんみりとした良いエピソードでしたね。ギブスが優しい!ゲストのBob Newhartはベテランのコメディアンということだそうですが、こういう役者さんがいるからドラマにのめりこむことができますね。年長者に対するリスペクト、国に仕える人々に対するリスペクトを感じることができました。新兵募集センターのリクルーター、サイモン・クレイグ下士官が訪問先の高校の階段から突き落とされ死んでいるのが見つかる。致命傷は顔を靴で踏みつけられた事による脳挫傷で、犯人が履いていたのはワークブーツ、また靴の裏には木くずが着いていた。NCISに、ダッキーの前任者のウォルター・マグヌス博士が現れ、マグヌスはNCISチームと交流を深める。クレイグの上官によると、応募者の中で不採用になりクレイグを脅してきたザネッティという男がいるという。しかし、ザネッティは抗議しただけでアリバイがあるという。クレイグの姉は弟がゲイであることを秘密にしていたと明かす。検死の結果、クレイグの全身に骨折や怪我の痕があり、日頃から暴行を受けていた事を示していた。クレイグのボーイフレンドは、今回の高校の教師で妻帯者のグレン・ブロックだという。2人は短い間交際したが、妻に知られ関係は終わったという。ブロックもやはり殺害を否定する。クレイグが勧誘していた5名の学生の中で、ポール・シモンズという学生がワークブーツを履いていた。ブロックの妻ペニーが飲酒運転で逮捕され、家宅捜索でワークブーツが見つかる。ペニーは夫が浮気していると怪しんで、尾行したという。夫が殺されても全く悲しんでいなかったが、彼女もバーで飲んでいたというアリバイがあった。ポール・シモンズは犯行時のアリバイがなく、問題児で何度も停学処分を受けていたという。ポールの父親は息子の入隊に反対しており、自宅に戻ってきたポールが逃走しようとしたため、身柄を拘束しギブスが尋問する。ポールは多くを語らず、ギブスは母親のいないポールの事を心配するよう父親にいう。ダッキーはマグヌスの様子がおかしいと気づき、マグヌスはアルツハイマーと診断されたと明かす。記憶が失われていく自分を恐れ、かつての職場を訪れれば何か取り戻せるのではないかと思ったという。ポールにはアリバイがあった。クレイグの個人のメールを調べたところ、ポールとクレイグが名前を伏せて、やりとりをしていたことが判る。ポールも自分がゲイであることに悩み、クレイグに相談していたのだった。喧嘩が多いのもそのせいだった。ポールの父親は息子の悩みを理解せず、ゲイのクレイグから息子を守るために殺したと自白する。NCISチームはマグヌスのために、検死官としての功績をMTACで披露する。銃撃の傷から復帰したヴァンス局長に対し、ギブスは無理をせず休んだ方が良いという。ギブスは再び船を造り始める。軍隊では同性愛は禁物、「Don't tell, don't ask」というのがポリシーですね。ギブスは今回の捜査を憎悪犯罪だと決めつけ報告しようとした。それを病み上がりのヴァンス局長はパンドラの箱を開けるのか、と釘を刺していました。ギブスは彼なりの正義を貫こうとするわけですが、今のヴァンスにとっては余計な闘いをする元気はないようです。ギブスを押さえ込もうにも、十分に体力が回復していない。正直、彼の口から「疲れた」という言葉を聞くとは思いませんでした。でも、ラストの感じだと気力を振り絞って再び戦地に立つつもりのようですね。本当ならもっとお休みしなければならないはずの大けがでした。マグヌス博士のストーリーはとても切なかったですね。引退して奥さんが亡くなってすでに10年ほどとなり、残された時間、何のための人生なのか考える。ダッキーが余生をご家族のために過ごしなさいと気遣いを見せるのに対し、やはり自分が命を賭けて務めたNCISの職場に立ち戻って確かめたいという気持ちがとてもよく伝わってきました。それに対してマクギーを中心とした現役NCISチームの心遣いも感動しましたが、ギブス本人も刺激を受け、先輩の志を継ぐと決心して、また新たなボートを作ることにしたということですよね。こうして、NCISの人たちは24時間戦い続ける。ところで、ジヴァはやはり新しいボーイフレンドができたようですね。彼女のプライベートはトニーとしては気になるところですが、幸せなら良しとする、というのもまたシッパーとしては萌えどころです。