わずかな投資、惜しむべからずです－－。２９日夜、知り合いと待ち合わせたＪＲ北千住駅（東京都足立区）へ向かう際、特急じょうもう（特急券５００円）を利用しました。準急などでは、約束時間に遅刻しそうだったからです。おかげで約束通り到着し、その後、とても楽しい時間を過ごしました。わずか５００円と引き換えに、ハッピーを手にした気分です。

埼玉県羽生市内での仕事を終え、東武伊勢崎線の羽生駅に着いた時、約束の時間まで１時間半を切っていました。予想以上に仕事が長引いたからです。面談した社長が好人物で、話の内容がとても面白く、時間の経つのをしばし忘れました。

駅へ着くと、迷うことなく特急に乗り込みました。北千住まで１時間近くかかり、この電車に乗らない限り、遅刻は間違いなかったからです。準急は出たばかりで、約３０分後に再び来るのを待たねばならない状況でした。

特急に乗り込む決断は、あっという間でした。このところ、時間の大切さを身に染みて感じていたからです。以前なら、想定外の料金を払うのに煩わしさも感じていたため、知り合いに電話を入れ、遅れるという旨を伝えて済ませていたかもしれません。

待ち合わせ場所へ時間通りに着き、とても気が楽でした。遅刻の釈明もせず、気を遣うことなしに済んだからです。きっと遅れていたら、知り合いも不機嫌で、詫びの時間が必要になったでしょう。羽生駅～北千住駅までの、たった５００円を惜しまず良かったと実感しました。

ところで、予定通りに着いた僕を見つけて、知り合いは呆気に取られた表情を浮かべます。予想を裏切られたような表情で、「雪が降りそうだ」とつぶやきました。

その時の僕は、皮肉と気付いておらず、にっこり笑いながら、こう答えました：

「確かに今日は寒いなぁ」

ぷっと吹き出した知り合いの呆れた笑顔が忘れられません。。。