カテゴリ:お仕事
衝撃的なことが夜勤であったんです。
忘れるところでした、という精神の持ち主な私って、かなりどうかと思います。 何かが麻痺してるかも…。 私はチーム員ではありませんでした。 大部屋に不穏(一時的なボケみたいなもの)のじいちゃんがいました。 2年目の子が受け持っていたじいちゃん、5リットル酸素吸入の必要があったのですが… 夕方からごそごそしまくりです。 ナースコールを自分で押してくれる様子はなかったのでセンサーを設置してナースコールが鳴るようにはしてありました。 酸素つけてください、つけないっ!という攻防が延々続いていました。 じいちゃんもなかなか負けていません。 そのうち、自分で酸素を止め、センサーのスイッチまで切るようになってしまいました。 …部分的にしっかりしているあたりがとても危険。 2年目ナースとじいちゃんのいたちごっこは突然終りを告げました。 2年目「windbagさん、もうダメです。抑制します、全然酸素してくれません、勝手に酸素オフにしてるしっ」 私「きっと興奮するでしょ、不穏時の指示先にいって、少し様子見てそれからにしたら?」 と言いつつ、一応抑制の準備をして既に他の患者さんが寝静まって暗い病室に2人で行ったところ… 案の定、酸素もせずにベッドサイドに立っています。 「…あれっ!?点滴が」(゚Д゚≡゚д゚) と、2年目の子。 点滴のルート切れてます、綺麗に。 Σ(・ω・;||| で、本人側見たら、切れたルートのもう一方がぶら下がり血がぼたぼたぼた……おいっ! 「あっ、どうしたの!?とにかく点滴抜きましょう」 「どうしたもこうしたもあるかぁっ!」ヽ(`д´)/ やや興奮気味。 手を見れば、はさみっ!!!(lll゚Д゚) げ…隠し持っていたか…ていうか、持たせていた家族、どうよ。 しかもしかも、どうしてやたら尖ったはさみなのっ!? せめて先の丸いのだったら… 「危ないから、はさみ置いてくださいね」 「置けるかっ!もう一本あるはずだっ、それを探している」 いや、一本でいいでしょ。 充分です。 それに、声でかすぎです。 「他の方寝てますから、静かにしましょう」 「ぁあ”?寝ている場合じゃないっ!おいっ!みんな起きろっ!」 …はさみはさみ… でも、とりあえず、左手に入ってた点滴だけは抜かせてくれました。 はさみは右手…。 こっそりとろうと右手にちょっと触ると、もっと凶暴に…。 「ここ病院ですよ、わかる?」 「おー!よくなろうと思ってきたのに、こんなところだとは思わなかったっ!ガスを吸わせやがってっ!」 Σ(・ω・ノ)ノ それ…酸素ですけど……。 タイミングを見計らって、2年目の子はさみをとろうとしたら(勇気あるというか無謀というか…)さっと左手へ持ち替えました。 じいちゃん、意外と機敏。 でも、更に興奮です。 はさみ危ないからっ、こっちに向けないでぇっ! 「お前ら俺を殺す気だなっ!」 いえいえ…逆でしょ…。 結局、埒があかないのでもう一人応援を呼び、3人がかりでがっつり押さえつけました。 抱きつきたくもないじいちゃんにこれでもかとばかりに抱きつき、腕も肘の関節が動かせないようにしましたが…指にはめたはさみはなかなかぬけませんでした。 でね、がっつり押さえたはいいけれど、火事場の馬鹿力というか、じいちゃんすごい力で抵抗するので、誰も動けません…。ヽ(#゚Д゚)ノ┌┛ 「殺される~!!!」ヽ(`Д´)ノ という叫び声が虚しく響きます。 ナースコールをかろうじて1人が押すけれど、何故かぶちっと切られます。 押しなおして呼べども呼べども誰も来ません…。(゚Д゚) …新卒がもう1人いるはずなんですけど…あっち、それほど忙しくないはずなんですけど…何やってるのっ!?と3人とも切れそうです…。(-_-メ) 当分経ってから、やっと来ましたけど…。 誰も怪我することなく、はさみを取ることができました。 で、もちろん抑制。部屋替えです。夜中です。 あとで、新卒に聞いたら、ナースステーションにいたけど、ナースコールを何度か切ったと…何やってんの…。 見に来いっ。 叫び声も聞こえなかったそうです。 どんな広い病棟よっ。 それまでも何度も鳴ってたけど、自分の受け持ってる部屋じゃないけど、ナースコール…鳴ったら取れ。そして来い、と思いました。 「患者さんの息止まってたらどうするの?」と言っても「はい…」と俯く…。 春にはまた新卒が来るっ…そしてベテランさんがやめていく噂もちらほら… こわすぎです。 (ノД`) じいちゃんが元いた病室には、血がぼたぼた散っている床と床灯台とはさみが残されていました。 どんな傷害事件の跡ですか…みたいな。 疲れました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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