街頭で募金活動している様子をたまに見かけます。
カンボジアに学校を建設したい。
学生達が、『皆さん、知っていますか？　貧しい国では、
きちんとした教育が、受けられない。だから、学校を建設したい』

その趣旨は、分かります。素晴しいことだと思いますし、
必要なことでしょう。私も異論はありません。

こういった活動に対して、著名人やマスメディアも協力し、
大々的に募金活動が、行われているのを見たことがあります。

私達、障害者から、皆様へもメッセージがあります。
『皆さん、ご存知ですか？　障害者が職業知識を学び資格取得が出来る学校。
障害者職業能力開発校が、国・県を合わせても、わずか十九校しかないことを』

たとえば、沖縄県の障害者が、障害者職業能力開発校に通いたい場合、
福岡、もしくは、鹿児島へ行かなければ通うことも出来ないのです。
日本海側だと石川県にあるくらいでしょうか？？
しかも、基本的に通い難い場所が多く、定員も少ないです。

障害者職業能力開発校は、職業能力開発促進法に基づいて
設置された職業能力開発施設です。

これが、日本の現状です。
小泉政権が、作った愚作、障害者自立支援法。
その名の通りだったら、喜んで負担を受け入れます。
負担に見合った支援を受け、より安定した就職が出来るのでしたら。
働くことが出来ない方も必要な保障を受け安心して暮らせるのでしたら。

しかし、実際は、単なる負担の押し付け。
障害者職業能力開発校が、全国に出来たわけではありません。
自立せよ。しかし、支援や資格取得の場は、与えない。

これが、この国の醜い一面です。
ただでさえ、少ない資格取得のチャンス。
それを定員割れの状態で、奪われた私です。
だから、大きな憤りを感じています。

私は、こう、考えます。これは、企業の障害者雇用が、
影響しているのではと
法定雇用率を守らない企業ばかりの今の日本。
だから、職業能力開発校の数も少ないのではと。。
雇用の受け皿である企業に配慮してなのかな？

そして、もうひとつ、問題が。
ほとんどの、障害者職業能力開発校は、精神障害者に対して、
受験資格を与えず、専門のコースがないこと。
障害者間の格差を国や自治体が助長。これは、大問題です。

このことからも、お分かりだと思います。
障害者の自立を阻むものは、国や行政、そして、企業であることを。
障害者の就労意欲や向上心さえも踏みにじっている実態を。
そういった事情を知りながら、自立をしない障害者と言われます。

海外に興味を持つのも良いでしょう。
でも、日本のこと、ご存知ですか？？
日本の福祉や障害者雇用は、発展途上国以下であることを。

カンボジアの学校建設の募金活動をするなら。
障害者が職業訓練を受けることへの支援もお願いできないでしょうか？？

まずは、一つ、認識を改めて頂けたら幸いです。
『障害者に優しい企業ではなく。義務を果たす企業と義務を果たさない企業』
それが、法定雇用率に対しての企業の姿です。
曖昧な言葉では、誤解を受けてしまうので、これからは、

『義務を果たす企業、義務を果たさない企業』と言って頂けたらと思います。

まずは、第一弾として、障害者職業能力開発校のことを
ご紹介させていただきました。
少しでも多くの方に現状を知っていただきたい。
それは、障害者にとって、大きな力となります。ペコリ(o_ _)ｏ))

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