カテゴリ:私の勝因敗因~つれづれ~
<馬インフルエンザについて>
馬インフルエンザは、馬インフルエンザウイルスが原因となる馬の感染症であり、発熱などの症状を示すことがありますが、人や鳥のインフルエンザとは異なるウイルスであり、馬から馬へは感染しますが、人や鳥などの他の動物には感染しません。 また、馬に感染した場合でも重篤な症状を引き起こすものではなく、深刻な被害をもたらす「法定伝染病」とは大きく異なるものです。 JRAでは、1971年から1972年にかけて馬インフルエンザにより競馬開催を中止しており、この経験からワクチンの開発に取組み、現在では、全ての競走馬にワクチン接種を義務付けています。(生後1年目に基礎免疫・補強免疫接種、2歳から年2回接種) こうした対策の効果から、ワクチンが未開発で大流行に至った1971~72年以降は、わが国ではその発生を確認しておりませんでした。 また、海外では、ヨーロッパ、アフリカ、中近東、アジアなどで発生が報告されており、イギリスでは毎年発生が報告されていますが、近年では開催中止に至るような大流行は見られておりません。 <病気による出走制限について> 競馬においては、世界共通のルールとして、レース出走前に発熱やケガの症状が認められれば出走することはできませんが、『発熱などの症状がなく、体調に問題がない』競走馬の出走が制限されることはありません。 つまり、ウイルスなどが体内に侵入している状態(陽性)にあるか否かによって、出走の可否が決定されるものではなく、発熱などの症状による体調面で問題があるか否かによって出走可否が決定されるものです。 したがって、馬インフルエンザについても、陽性か否かによって出走可否が判断されるものではなく、発熱などの症状があると認められた馬については出走できないということです。 <現在の状況について> 今般の発生に至る感染源等は特定できていませんが、疫学的な調査のうち、8月16日(木)・17日(金)の健康馬のうち陽性馬であった頭数は全体の19.4%であり、8月20日(月)・21日(火)では9.0%です。また、発熱馬の頭数も8月18日(土)の96頭をピークに減少傾向を示しており、1971~72年の大流行時のような広がりは認められません。 なお、ワクチン接種の効果により、感染して発熱した馬も2日間程度で治癒する軽症例がほとんどであり、発症している馬が毎日増え続ける状況にはなく、肺炎などに移行する重症例も認められておりません。 <競馬開催について> JRAでは、お客様に楽しんで頂けるよう常に競馬開催に向けて努力しておりますが、8月17日(金)の時点では、馬インフルエンザ発生の全体状況を把握するに至っていなかったこと、また、そのため、十分に満足できる競走を確保できるかの判断が困難であったことから、18日(土)・19日(日)の開催を中止させていただきました。 その後、発熱馬や出走予定の競走馬への検査など、疫学的な調査に全力を挙げて取組み、流行状況全体を分析した結果、8月25日(土)・26日(日)の開催から、公正で充実した競馬の実施が可能であると判断いたしました。 なお、感染馬であっても、発熱などの症状がなければ体調面への影響はありませんが、8月25日(土)・26日(日)の開催については、念のため、発熱などの症状がない場合であっても、陽性であることが確認された馬については出走させないことといたしました。 【考える】 トレセン内の頭数が4235頭に対し、検査頭数は第1回が967頭、第2回が2012頭との発表がありました。 つまり、約半数は未検査なわけで、非常に心配が残りますが、ここは主催者にあとは託すしかありませんね。 あすから、重賞出走馬について、通常通りに検討してまいります。 ご期待くださいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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