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テーマ:日々自然観察(10123)
カテゴリ:昆虫(蛾)
この辺りでは最も普通のノメイガ(野螟蛾)で、以前紹介したヨスジノメイガやクロモンキノメイガ等よりもずっと多い。町の一寸奥の方にある草原を歩けば、1歩で1~2頭は飛び出すほど沢山いる。 我が家の庭でもしょっちゅう見かけるのだが、余りに普通種なのと、直ぐに葉裏に逃げ込むので、中々撮る気にはならなかった。それがどうした訳か、葉裏に逃げ込まないで葉表に留まった。丁度撮影に良い位置だったので、シッカリ撮ってWeblogのネタとすることにした。
このシロオビノメイガ、屡々日中花にやって来て、チョウやハチと一緒に吸蜜していることがある。それ故、昼行性の蛾とされる様だが、葉裏に逃げ込むことが多いところを見ると、本来はやはり夜行性で「昼間も活動することがある」と言った方が適切なのではないだろうか。イカリモンガ等の様な、完全な昼行性の蛾とは一寸違う。
食草の範囲は広く、ザクロソウ科、スベリヒユ科、ウリ科、キク科、アオイ科等にも寄生するそうだが、アカザ科とヒユ科が特に好きらしい。ホウレンソウ、サトウダイコン(ビート)、フダンソウ(以上アカザ科)、ケイトウ、ヒユ(以上ヒユ科)等の害虫として名が知られており、「"シロオビノメイガ" (駆除|防除)」でGoogle検索すると、650件もヒットする。かなりの悪者の様である。 分布も広く、日本全土はおろか、インド、アフリカ等の旧大陸の熱帯、亜熱帯から、オーストラリア、北米、北はシベリアにまで棲息する。これだけ広い範囲に棲む蛾も一寸珍しいのではないだろうか。
最後にシロオビノメイガの顔写真を掲げておく。蛾にしては中々表情に富んだ顔をしていると思う。何処か、テリア犬に似た感じがする。以前、キベリクビボソハムシを掲載したとき、正面からみた顔が仔犬に似ていると思った。虫の顔とイヌの顔が本当に似ているのだろうか?? そこで、実際のイヌの画像と比較してみた。すると・・・まず輪郭が似ている。また、このシロオビノメイガの場合は、毛の向きや質感がテリア犬に似ている。しかし、虫の複眼はイヌの耳に対応するが、イヌの眼に対応する構造は虫には無い。思うに、人間の意識の中で、虫の複眼はイヌの耳と眼の両方を兼ねているらしい。人の顔を見て狸やカマキリを思い浮かべたりするのと同じく、人間の頭脳の為せる複雑な精神活動の結果なのであろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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